私のネット上の名は「じゅりふう」。ですが、本名にも「り」という音が入っています。
そして、それはこのように表記します。
「理」
珍しくも難しくもない、小学2年ぐらいで習う常用漢字です。
ですが、生まれてこのかた40年ちかくもの間、人々は、私の名前であるその「理」の字を、95%の確率でこのように誤表記します。
「里」
理由はまったく分かりません(ちなみに、「理由」を「里由」って表記する人いる?いないでしょ)
最初に「理」を「里」と勝手に変換して表記されたのは、生後わずか数日後のこと。
出生届が受理されたあと、戸籍だったか住民票だったかに市役所に勝手に「里」の字で登記されそうになり、親が気がついて、なんとか登記直前に修正できたそうです。
ものごごろついてから、勝手に誤表記されてショックだった事件は小学校低学年の時。
少女漫画の抽選で、キャンディキャンディの顔付きの自分の名前入りスタンプっていうレアなプレゼントに見事当選したのに、送られてきたそのスタンプに彫られた我が名前は、
「里」表記・・・。
そのスタンプを使う気にもなれず、あんなに大好きだったキャンディキャンディにもうっすらと反感を覚えるようになり、やがて少女漫画を読むのもいやになりました・・・。
その後の私の人生、今日この日に至るまで、ほぼ毎日のように(それは大袈裟か)、「里」の誤表記との戦いを続けています。
税務署から送られる確定申告関連書類、取引先企業が署名を求めて送ってくる「機密保持契約」の原文、年度末の「支払調書」、時には通訳エージェントが印刷して提供してくれる名刺一箱分。
すべて、「里」表記で送付されてきます。
習い事などでスクールに通えば、名簿には勝手に「里」表記。
一度は教務の方のお名前が
「理香」さん
であったにもかかわらず、よりによってその「理香さん」が私の名前を「里」で書類を作って渡してきた時には椅子からふんぞり返りそうになりました。
本来仲間であるべき「理」ホルダーにまで裏切られるのです。
会社員時代は、契約社員だった最初の7年あまり、ずっと私の名前は「里」の誤表記で人事データに登録されていました。
誤表記されるのは、上記のような「法人格」組織ばかりではありません。
会社員時代、毎日一緒にランチを食べてくれていたお友達、高校時代の友人で今でも唯一ほそぼそと年賀状を送ってくれるアヤコちゃん、そのほか、私が個人的に「大切なお友達」と思っている人達・・・。
そういう人達でさえ、9割近くはメールやお便りを「里」表記で送って参ります・・・。
まだ、ひらがなカタカナで表記してくれたほうがマシです。
数年前から、苦し紛れの対策として、手書きの署名や文書提出をする際には、このようなかたちで
「理」であることを、これでもか~というばかりにアピールするようにしています。
冗談じゃなく、毎回すべてこういうふうに書いてます。
それでも世間は、まったく意に介してくれません。
相変わらず、この手書きの文字で提出しても、それを見て印刷物に落とし込んだ表記は、ほぼ確実に
「里」になっておるのです。
私が世の中を斜に構えてみるような人格を持つにいたったのも、どんなにアピールし続けても世間が「里」表記しかしてくれないでいることが一因かもしれません・・・。
しかし、この戦いを40年近く続けてきて、色々と学んだこともありました。
それは、こんな「理」にとってアゲンストな、まさに「不条理」すぎる世の中で、絶対間違えずに最初から最後まで「理」表記してくれる、奇特な方々への強~い忠誠心、
そして、「私自身は絶対人様のお名前を誤表記してご本人にお送りすることだけは決して決していたすまい」という、確固たる決意でした・・・。
【続く】
