小売店を見ていると、女性がバリバリ頑張っているお店は、販売力が強い。
取り扱いの品物のジャンルとしては、お客さまは圧倒的に女性が多い。
だから、ホスト販売員さん(笑)の男性もお客さまから人気が高いかたもいらっしゃるけれど、やっぱり、同じ目線でアドバイスしてくれる、信頼できる女性の販売員さんが強いお店は、この不況でも、売り上げを落とさない。
お客さまにとっての、仕事のデキル専属のアドバイザー。
お客さまにとってはやはり心地いいと思う。
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その小売店は、何年か前までは、郊外の小さな店舗で昔からのお得意さま相手に細々と商売をしていた。
社長は、職人さんという感じで、あまり商売っ気のない人のいいおじさん、という感じだった。
あるときから、社長の奥さまが、子育てがひと段落したので、お店を手伝うことになった。
・・・・・・この奥さまがスゴイひとだった・・・・・・・。
とにかく、すべてのことに前向き。
商工会議所のような団体に複数加入し、あらゆる勉強会に参加し、商売について一から勉強をし、ほかの業種の会社とも親睦を深め、マーケティングについてもいろいろ学習し、毎日朝から晩まで休みなく、走り回る生活を続けていた。
当時は、そのお店の社員さんは、何十年も勤務しているベテランさんばっかりだったけど、若い女性を積極的に採用し、ベテランさんを大切にしながら、若い新人さんにも、どんどん重要な仕事を任せていった。
奥さまは、決して、完璧なひとではなかった。
どちらかというと、かなり抜けている^^;
でも、社長の奥さまが人一倍頑張っているのに、ほかのひとがさぼるわけにはいかなかった。
それに、奥さまはまったく偉そうではなく、むしろ、まわりのひとのアイディアをどんどん取り入れていく柔軟さを持っていた。
その期待に、社員さんはどんどん応えていき・・・。
郊外の小さな店舗だったこのお店は、奥さまが仕事を手伝うようになってから6年後には、市内の一等地に5階建ての自社ビルを建設するまでになった。
若い女性の社員さんも増え、20代そこそこの店員さんが、平気で一度に数百万の売り上げを作る・・・。
そんな、モンスターなお店に成長した。
奥さまはというと、ろくに商品を勧めないのに、お客さまが勝手に購入されるという、とても理想的な(?)売り方をされている。
『このひとが勧めるのだから、買っておいて間違いはないだろう。』
そういう絶対的な信頼をお客様との間で築いている。
『すごいですね~専務。(奥さまは、役職は専務。)どんどん売り上げが上がりますね。』と私。
『みんなのおかげよ。私だけじゃ、何にも出来ない。
若いひとは本当に可能性があるから、私が思いもつかないことをどんどん引き出してくれる。
商品の仕入れなんかをさせても、私が絶対仕入れないと思うものを仕入れてきて、それが爆発的に当たったりするのよ。
古い考えも大事なこともあるけど、時代の流れを考えて、柔軟に対応したほうがいいこともある。
まずは、社員の女の子を信用して、ちゃんと考えを聞いてあげて、その考えで大丈夫だと思えば、その子に任せることが大事。
責任は全部私が取るから、思い切ってやりなさい!って。
子育てと一緒よ。』
う~ん・・・。
納得してしまいました。
さすが、専務。
素敵な女性を見ると、元気出ますね。
・・・女性のチカラ、感じます。