同僚から聞いていた。
この方は男性の営業職。
『出張が多いとね~、結構誘惑あるんだよ。
この間もさ~、ホテルでTV見てたら、●●さんから電話あってさ。
今から部屋に行ってもいいもいい?って聞くから、いいよっていったら、ホントに来ちゃった。』
え~!!あの美人でセクシーな●●さんが!?
『即、食べちゃったよ♪
おいしかった~!!』
あのね、アナタ結婚して4人も子どもいるじゃん!!
『それとこれとは別。』
彼女は派遣会社から派遣された、いわゆるマネキンさん。
その派遣会社をやめちゃったので、私も仕事先で会うことはなくなった。
彼女とそれから会ってるの?
『まさか。お互いにSEX目的だから。
また、次を見つけるよ♪』
この同僚、誠実、真面目、信頼感ばっちり。
取引先にも評価の高いかたでした。
は~・・・。
オトコはわかんない・・・。
でも、あの美人の●●さんも、わからない・・・。
彼女はシングルだし、あのかただったら、なにも4人の子持ちのオトコを選ばなくても、いくらでも相手はいたと思うけど。
翌日。
私は、ドキドキしながら仕事に向かった。
彼に会ったら、どういう態度をとればいいんだろう・・・。
現場に着いたとき、彼は私の正面にいた。
『おはよう!!』
なんて元気のいい挨拶・・・。
『・・・おはようございます・・・。』
彼は、何もなかったように仕事の打ちあわせを始めた。
いつもの彼。
ときおり冗談を言って周囲を笑わせながら、円滑に打ち合わせを進めていく。
私に対する態度もいつもと変わりない。
・・・。タヌキか・・・。
じゃあ、私もタヌキにならないと・・・。
大騒ぎしたらまずい。
とにかく、仕事を終わらせないと。
利害関係はとりあえず一致してるわけね。
本当に何もなかったように、仕事は順調に終わった。
でも、このタヌキオトコ、後日私の会社の社長に直談判したらしい。
『担当を替えて下さい。あのコはちょっと使いづらい・・・。』
『キミ、何やったの?
あそこは重要な取引先なんだし、彼は有能な人間だ。
今後、気をつけてよ!!』
ハイ。気をつけます。
騙されないように。
私はタヌキになって、未だ彼との仕事を続けている。