ブログの文字数制限の都合上1つの記事にまとめられませんでした。
登山道の詳細について。
空木岳 伊奈川ダム登山口(木曽方面)から
岐阜・名古屋方面からだと国道19号を北に進み、道の駅大桑の先を右折(東)。
車1台分の道幅の林道を進み、伊奈川ダムへ。
ダムを過ぎた先に駐車場が有る。
駐車場までは、普通乗用車で問題なく行ける。
国道から伊奈川ダムまで20分ほど。
駐車場にトイレ、水道、売店等は無い。
駐車場から山頂までのコースタイムは8時間。僕の足で約5時間。
かなり余裕を見たタイムなのかもしれないけど、ここまで違うとコースタイムはまるでアテにならない。
序盤は6km弱の林道。
車も通れる程の比較的綺麗な林道だけど、長い。
林道途中で分岐が有るけど、標識が有るのでそれに従って右に登る。
登山口から吊り橋までは急登とトラバース。
明瞭で整備されていて歩きやすい。
林道と吊り橋まで(僕の足で2時間)はアプローチに過ぎない。
吊り橋以降も急登とトラバースを繰り返すものの、大半は地味な傾斜のトラバース。
もっと延々と急登が続くかと覚悟していただけに、体力的には意外に楽だった。
ただ、その分距離が長いので時間が掛かる。
途中水場が2ヶ所有るので、持ち運ぶ飲料水は減らす事も可能。
木曽殿山荘からは圧巻の岩の稜線。
中央アルプスに来た!っていう実感を味わえる。
鎖場、鉄製の足場が設けられた個所も有るものの、全体的には歩きやすく、極めて困難という感じでは無かった。
せっかくの中央アルプスだから多少は困難は有った方が面白いと思うので、この岩場ルートを歩くのも良いと思う。
ただ、僕が楽しかったのは木曽殿山荘から先の岩の稜線で、それまでのかなり長い行程は展望も悪く地味でそれほど良いとは思えなかった。
空木岳のみのピストンなら、駒ヶ根の池山林道からの方が良いと思う。
また、木曽殿山荘辺りから空気が薄く、息苦しくなる。
時間に余裕を持ってスローペースで。
空木岳~赤梛岳~南駒ケ岳
ハイ松と岩場、ザレ場の稜線。
尾根沿いだからルートを極端に外れる事は無いと思うけど、一部不明瞭な所も有った。
ザレ場は踏み跡が交錯し、岩場はマーキングが乏しくルートを見失いやすい。
あれ?ルート何処?って立ち止まって見回す事が度々有った。
間違えると極端に歩き難くなるので、おかしいな?って思ったらすぐに本ルートに戻るべき。
悪天候や視界が悪い時は特に注意が必要。
晴れた日曜日だったけど、すれ違った登山者は一人だけだった。
大半はトラバース路。
岩場で歩き難い所も有るけど、頂上直下しか極端な登りは無いので体力的には楽。
今回はガスって眺望は良くなかったけど、晴れていれば開放的で壮大な稜線歩きが出来そう。
南駒ケ岳~伊奈川ダム登山口
山頂付近は岩場とハイ松の藪の繰り返しで、不明瞭な所が多い。
岩場は不明瞭でマーキングも薄く、これは本当にコースなのか?って思う様な個所も有り、天気が悪いと見極めるのが難しいかもしれない。
ハイ松の藪は、踏み跡は分りやすいものの足元が見えないので、岩や枝に足をぶつける事が良く有った。
あと、痩せ尾根で足元が見えないっていうのはかなり危なっかしい。
足場の細い岩場のトラバースや、谷側に傾斜した岩の上をトラバースするなど、注意が必要な所が多々有った。
尾根からの下りは明瞭な歩きやすい登山道になるけど、結構長く高低差も有る。
僕の感想では、あまり初心者向きな登山道ではないと思う。
でも、かなり長い区間開けた尾根を歩くので、天気が良い日は楽しめると思う。
全体を通して
伊奈川ダムを基点に、空木岳、南駒ケ岳と、全くムダの無い周回ルートを描ける。
10kmほどの林道歩きを覚悟しなきゃいけないけど、登山道よりは遥かに歩きやすいから、距離の割には負担は少なかった(実際の登山道は13kmほど)。
歩き慣れた人なら日帰りでこなせる行程。
空木岳付近以外は登山者は少なかった。
雄大で開放的な稜線歩きを、静かにマイペースで満喫出来た。
ただ、不明瞭な所が有ったり、それなりの岩場、鎖場が有ったりする。
アルプスを歩く人が超初心者とは思えないけど、誰でもOK的なイメージで居るととんでもない目に遭うかもしれない。
感想
空木岳までのコースタイムは8時間となっていて、空木岳まで登るだけでも大変なんじゃないかと内心かなりビビった。
結局は、空木岳までピストンするのと、南駒ケ岳を周回するのは大差無い感じ。
稜線歩きを楽しめる分、ピストンするよりずっと楽しい。
これだけの行程を日帰りでこなせるのか、途中で問題が起きてもエスケープルートが無いという事でかなり不安が有ったけど、体力的にはまだ余裕が有り、予想していたよりも早く戻れた。
思えばトータル23kmの行程の内10kmは林道歩きなんだから、実際の登山道は13km程度でしかない。
しかも空木岳から南駒ヶ岳は激しいアップダウンも無かった。
その程度の距離ならいつも歩いているから、時間さえ余裕が有れば余りにも無謀なスケジュールでもなかった。
ただ、下りの終盤で膝が痛んだ。
ハードな行程をこなす時は、最初から積極的にダブルストックで歩くべきだった。
人によって意見は異なると思うけど、僕の考えでは序盤の林道でペースを上げるべきだと思う。
時間に余裕が有るならペースを上げる必要は無いけど、日帰りで長い行程をこなそうとすると時間を稼げる所では極力稼ぎたい。
岩場や急登り、高所でのペースアップは難しいし危険。
ペースを維持出来る所は維持して、ペースを抑える所はしっかり抑える。というメリハリを利かせた方が効果的だと思う。
今回は存分に中央アルプスを楽しめたし、これだけ歩けるという経験を積めたのは良かった。
次は駒ヶ岳を登りたい。
参考にさせてもらった山行記録
トラックバックのやり方がイマイチ良く分かってないので直リンクです。
女性のソロで5時間切るとか、林道6kmを1時間で歩くとか、どう考えても僕ではムリ。
だけど、自分と同じような行程を歩く人の記録はとても参考になる。
登れるかどうかの判断や、ルートの設定をするのに助かる。