マーチに関してはすっかり落ち着いていて、飽きてしまった訳ではなくてコストパフォーマンス的にもう特にやりたいと思う事が無かったんだけど、いきなりフルバケ。
フルバケットシート。
車に興味が無い人の為に説明すると、スポーツ走行などで激しく走らせるとドライバーの身体が右に左に激しく振り回されるんだけど、ドライバーが振り回されると上手く運転出来なくなってしまうから、振り回されない様に身体をしっかりサポートしてくれるシートの事をバケットシートって言う。
フルバケットって言うのは、更にリクライニングもしない運転する時の座った形状そのもののシートの事。
マーチって日産の底辺に位置する大衆車なんだから、極普通の変哲の無いシートがついてる。
当然ホールド性は良くない。
まぁスポーツカーじゃないんだから仕方ないし、シート自体に特別不満も無かったんだけど、ただ1つだけ難点が有って、それは
シートが高過ぎる
って事なんだよね。
これは以前も少し書いたけど、腰を痛めてから背もたれは起こし気味にして、シートリフターは一杯まで上げた状態で運転している。
本当はシートリフターを下げたいんだけど、マーチのシートリフターは座面全体が上下するのではなく、下げるとお尻の部分(後方)だけ下がる。
太もも部分は高く、お尻だけ低い状態というのは、結構腰に負担が掛かるんだよね。
それで、その状態で困るのが、視点が高くなり過ぎてしまう事。
フロントウィンドウの上端付近になり、更に困った事に視点がルームミラーと同じ高さになってしまって、左前方が死角になってしまう。
これは厄介で、かなり運転しにくくなった。
ルームミラーを大きな物にする事はいくらでも出来るけど、小さくする事が出来ない。
マーチの場合はルームミラーがフロントウィンドウにくっついているので、小さいミラーに丸ごと交換する事も出来ない。
そんな訳で、ホールド性も良くなって、しかも座面が低くなるバケットシートはとても都合が良い。
都合は良いけど、良い値段する。
多分、シートとシートレールで10万円位掛かるんじゃないのかな。
そんなお金出してまでシート交換したいとは思わないから全然考えてなかったんだけど、とある人が使っていないバケットシートを譲ってくれた。
フルバケットだからリクライニングしなくて不便かと思うかもしれないけど、純正シートでも僕は運転席のリクライニングはほとんど触らない。
というのは、リクライニングの1ノッチ分ズレただけでも運転操作に違和感を感じるからで、一度触ると元の位置に戻すのがなかなか手間で面倒だから。
だからシートがリクライニングしなくても、さして困らないんだよね。
それなら極力シンプルなフルバケットの方が都合が良い。
譲ってもらったのは、BRIDEのZETAⅢ(FRPシルバーシェル)。
FRPはラインナップ上一番安価なモデルになるけど、それでもシートだけで7万5千円する。
それに4点式シートベルトとダイハツ・ストーリア用のシートレールももらえた。
シートレールはマーチ用を買えば良いんだけど、ストーリア用が有るのでそれを利用して作ってみた。
シートはレール部分をボルト4本で固定されているだけ。
トルクスのボルトだけど頭は六角になってるから普通のレンチでも作業出来るだろうって思ったら、17mmのレンチでは大き過ぎて、14mmのレンチでは小さ過ぎる。
なんと16mm。
たまたま手持ちのプラグレンチで16mmが有ったから作業出来たけど、シートレールの中に納まっているからモンキー等では回せない。
最近は15mmとか16mmなどというボルトが増えてきているそう。
シート下にシートベルトの警告ランプ用のカプラが有るので外しておく。
簡単に外せるけど、ドア開口部ギリギリの大きさだから出し入れするのがちょっと大変。
シートレールが鋭利だから、センターコンソールやドアに傷をつけてしまった。
シートは思ったより軽い。
かなり軽量化に気を遣っているのかも。
今思えば、そこそこ良く出来たシートだった様な気もする。
しかし、取り外すとかなり邪魔。
マーチのシートレールはドア側は床の高さだけど、中央よりは床から100mmくらい高くなってる。
しかも、左右で等間隔ではない。
シート着けたままの状態でボルト穴の位置を適当に測ったから失敗した。
でも、まだマーチはマシだった。
ストーリアの固定ボルトは、位置も高さもボルトの向きもバラバラだった。
あんな3次元的な位置関係のステーなど、寸法測って作るのは無理。
スライドレールの部分は共通で、スライドレールより下の部分が車種毎に変わる。
多分、専用の治具で位置決めして溶接するんだろう。
この状態で溶接固定すれば正確に位置決め出来るんだけど、まさか車の中で溶接する訳にもいかないし、修正するのに苦労した。
あと、シートレールの固定ボルトに対して中央がシートの中央位置ではなかった。
若干右にオフセットしているみたい。
つまり、ボルト穴の真ん中にシートを持ってくると、ハンドルがほんの気持ち右よりになってしまう。
ボルトの位置を合わせるのと、シートのセンターを合わせなきゃならなくて、思った以上に大変。
こんな物わざわざハンドメイドで作る人も居ないと思うけど。
スライドレール部分を自作するのは困難なので、僕もストーリアのシートレールが無かったら自作するつもりは無かったんだけど、車種別の専用シートレールって2万円弱くらいするんだよね・・・
ブルーのフルバケット。
黒の方が落ち着いてて良かったんだけど、なんせシート+4点式ベルト+シートレールで5千円なので文句言えない。
クッション部分は交換出来るから、黒のグラデーションにするとオシャレかも。
シートレールには3点式シートベルト(純正のシートベルト)のホルダーを取り付けるステーと、4点式シートベルトを固定するステーがついている。
毎回毎回4点式シートベルトなんかやってられないし、街乗りで4点はちょっと大人気ないので純正のホルダーを外してつけておく。
シートベルトの警告ランプが正常に作動するかどうか、車検時に検査する事があるらしいので、そのまま車検に出すなら純正のホルダーは必須になる。
座ってみると、なかなか素晴らしいんだけど、物凄く乗り降りしにくい。
太もも部分のシートサイドのサポートが壁の様で、そのままでは乗り降り出来なくて、毎回毎回どっこいしょって両手でお尻を浮かせないといけない。
普通のマーチのくせに、何だかスポーツカーみたい。
シートレール単体ではスライドしたのに、シートを固定するとスライドしない。
寸法精度が悪くて、シートを固定するとレールに若干ストレスが掛かるのかも。
予想外のメリットとして、後部座席に余裕が出来る。
シートが薄くなった分、後部座席の足元の空間が広がる。
フルバケットでも車検は通るらしいけど、シェル(本体)むき出しの状態では車検が通らないらしい。
後部座席の安全性の問題らしい。
オプションの後部を覆うクッションカバーを使えば良いらしいので、車検までに買おうかな。
実際に運転してみる。
シートレールは下げられなかった割には、シートやレールの厚み分で視点は10cmくらいは下がった。
お陰で視界はかなり良くなった。
走り始めると、すぐに劇的な変化に気付く。
乗り心地がダイレクト。
まるで扁平タイヤとスポーツサスペンションを組んだみたいな感じで、一瞬タイヤがパンクしてるのかと思った。
これは凄い。
目から鱗状態。
タイヤ、ホイール、サスペンションを交換するよりも、シート交換した方が効果的なんじゃないかと思う。
フルバケットだから、ホールド性は純正シートの比じゃない。
4点式シートベルトで固定しなくても、がっちりホールドされて、コーナーリングで全く振られない。
シート形状は疲れにくく、クッションは硬くなるし、路面状況をダイレクトに伝えてくるけど、バケットだからといって特別疲れるような事はなかった。
そんな良い事ずくめに思えるバケットシートだけど、唯一の難点が「乗り降りしにくい」事。
太もも部分のサイドのサポートが邪魔で、すんなりと乗り降り出来ない。
毎回両手を使ってお尻を浮かせないといけないし、運転席側にはドア上部にサポートグリップが無いし、ハンドルも邪魔だし、支障出まくり。
最初は「フルバケなんだからこの程度の事は当然だろ」って思ってたけど、運転する度に毎回毎回感じる事だから、思った以上にストレスになる。
乗ってから降りなければ良いんだけど、例えばちょっと買い物に、ちょっとコンビニで、ちょっとトイレへ、って頻繁に乗り降りする様な時はウンザリする。
特に雨降りだと面倒臭さが倍増。
また、運転に適した状態のまま全く変化しないから、運転席で仮眠したり食事したりは出来ない。
相当割り切らないと使えない。
それを思うと、純正シートはかなり考えられて造られてるんだなって思った。
コストを切り詰めつつ、乗り降りしやすくて、座り心地は良くて、ほどほどにサポートする。
ただ、あの分厚いクッションで、路面からの情報を全て遮断してしまっているのはドライビングフィールをスポイルしてしまっているんだけど、でも乗り心地が良いという事は外部のノイズから隔離してしまうって事なのかもしれないんだから、乗用車としては当然なのかも。
でも、フルバケットのダイレクト感は感動的だった。
さて、バケットシートって良いんだけど、40過ぎのオッサンがフルバケットっていうのも何だか峠小僧みたいで大人気ない気がするんだよね・・・
そこで、フルバケを大人仕様にしてみたよ↓
いや、これ快適。
やっぱ夏場はコレだわ。
4点式シートベルト付けられないけど、夏場は暑苦しいし、そこまで気合の入ったドライヴィングする事もまず無いから、涼しくなるまでコレで良いや。






