親は、子供に対して無条件に無償の無限の愛を注いでくれるものだと思ってた。
とっておいたお気に入りのチョコレートパンだって、子供が欲しそうな顔をすれば喜んで差し出すし、イチゴのショートケーキに乗っかってる大粒のイチゴだって、とっくに食べちゃって只のスポンジケーキになってしまってる子供のケーキに乗せてあげたり、膝の上に座らせてギュっと抱きしめたり。
そういうのが普通だと思ってた。
でも、そうじゃない人も居るんだって事を知った。
当たり前だよね。
世の中にはいろんな人が居るし、いろんな大人が居るんだから。
「普通」の家族愛を描いても、感動なんて出来ない人達が居るんだろうな。
それでもやっぱり、子供は親に愛されて欲しいって思うよ。
タイトル 家族の言い訳
★★★★☆
あらすじ
家族に悩まされ、家族に助けられている。誰の人生だってたくさんの痛み、苦しみ、そして喜びに溢れている。
作詞家・森浩美がその才筆を小説に振るい、リアルな設定の上に「大人の純粋さ」を浮かび上がらせた。(本書裏表紙より)
レビュー
本はなるべく図書館で借りて買わないようにしようと思ってたんだけど、なかなかの内容そうだったので買ってしまいましたよ。
店頭で冒頭の「ホタルの熱」を読みかじった時に、かなり引き込まれました。母親の絶望感とか、やるせなさとか、そういう感情がひしひしと伝わって、ラストは目頭が熱くなりましたよ。
あと、個人的にかなりキタのは、「乾いた声でも」。常々、多分僕もこんな感じになるんじゃないかと思っていただけに。それと、「イブのクレヨン」これも良かった。
少々家族愛が押し付けがましい気もしますが、悪くないと思います。
タイトル 絶対、最強の恋のうた
★★★★★
あらすじ
社会科教師のおでこのテカリ占いをしては大受けしていた陽気でマシンガンな中学生時代から、クールで一目置かれる弓道部員の高校時代を経て、大学生になった私がしたことは、恋をすることだった。
付き合い始めて三ヶ月。幸せすぎて自分を見失いがちな私は、ふと怖くなってしまう。その事を彼に告げると、とりあえず、毎日死ぬほど合う生活をやめ、デートは週末に三回、電話は週三回にするという提案を受けた。
トラックを全力で駆け抜けた日々のあとに訪れたのは、恋のスタンプカードを少しずつ押していくような、かけがえのない大切な時間だった。(本書裏表紙より)
レビュー
都合上少し時間を持て余す事が有ったので、時間つぶしの為に買った小説。実は以前図書館で単行本を借りて読んだ事があるんだけど、文庫が出たので買いました。中村航の作品の中ではかなり好きな小説。
あらすじでは「彼女」側から書かれていますが、「彼」側からの視点の話の後、「彼女」側からの視点に変ります。
ぶっちゃけ、オチというオチはありません。無類の本好きにはひねりも何も無くてウケない小説かもしれません。でも、恋をした事が有る人なら経験するであろう、あの全力感とか、絶対感とかが絶妙に描かれていて好き。
世界三大美徳の「仲良し」っていうのも好き。
タイトル レインツリーの国
★★☆☆☆
あらすじ
きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。共通の趣味を持つ二人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。まして、ネット内時間は流れが速い。僕は、あっという間に、どうしても彼女に会いたいと思うようになっていた。だが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があった---。(本書裏表紙より)
レビュー
小説なんかには凄くありがちだとは思うんだけど、なかなか面白そうな設定だったので読んでみました。ネットで趣味を通じて知り合うのは良くある事だと思うし、共感する部分が多いと嬉しいっていうのも良く理解できるし。
ただ、読んでみると良くも悪くも小説なんだなって感じがします。良い話なんだけど、どうなるのか展開が読めてしまうのも興ざめするところ。感動させようと、文章が繰り返されてクドく感じる部分も。
そもそも、「僕」が出来過ぎなんだよね。もっとダメダメで、だけどそれでも頑張ってるっていう所に共感するのに、あまりに出来過ぎた良い人では。ヘコんだり、うじうじ悩んだり、他人のせいにしたり、頑張ってるのに頑張りの方向が違ったり、報われなかったり、おしゃれのセンスが無かったり、そういう失敗を積み重ねて良い男になるんじゃないのかなって思うんだけどなぁ。
だから、2人はもっと失敗するべきじゃないかと思った。まぁ小説なんだからいいんだけどさ。
余談ですが、今夏のフェアで新潮文庫を2冊買うとパンダのフィギュアがもらえます。結構欲しいです。どうせなら今買えば良かったと後悔してます。パンダ欲しい・・