のすたるひあ -NOSTALGIA- -3ページ目

真空融接 下巻

びっけ/B's-LOVEY COMICS/2007

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ビブロスから出てた上巻部分のコミックスは売ってしまったんですが、まるまる一冊書き下ろしが気になって。


☆ ☆ ☆

下巻は、アレクシ(主人公)とラエルの隣国への短期留学とイルゼ(アレクシ母)とフロラン(アレクシ父)の過去話です。

彼らの国の人間には、「供給者」と「補給者」という二種類の体質を持つ人間がいて、唇を通じてエネルギーを交換(充電)しないと命にかかわるという設定。
アレクシとラエルは同性(男)同士ですがパートナーです。(もちろん作中男女のペアも出てきます)

元々のレーベル的にたぶんニアホモ少女マンガです。


話の内容に戻ると今回は半分くらいフロランが主役。

フロランは留学中イルゼと恋に落ち子供ができるんだけど、フロランは留学生でまだ18で、なによりパートナーのジル(男)と離れて生きられないから結婚はできない。
でもイルゼは子供を生むつもりで。
問題は山積みで…


イルゼはいい子だ。
ジルはもっといい子だ。
フロランとイルゼがくっつくにしても別れて生きていくにしても、立場は大変、心中複雑だったろうに。
フロランはダメ男だ。本当に。
甘やかされすぎだよ、奴は。

三人が我慢して譲り合ってその上にアレクシの幸せは成り立っているですね。


なんかアレクシも父と同じ運命をたどりそうだ。
頑張れ、ラエル。


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お話によく合う絵柄ですね。
女の子がかわいい。
少年少女が主役のマンガを描き続けて欲しいな。

ウィーカーセックス スピーカーセックス

「自由になあれ 晴天なり。3」収録
藍川さとる/ウィングス・コミック文庫/2005

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友人に借りて初めて読んで以来、古本屋で見かけるとよく手に取ってたシリーズです。

主人公は作品ごとに異なりますが(登場人物はリンクしてます)、描かれるのは誰もが一度は経験するような気持ちばかり。
大きな事件なんて起きないけど、一生懸命な主人公達に感情移入してしまう。


収録作「愛していると言ってくれ」が、読みたくて購入したんですが、こっちの話のほうが好きかも。


☆ ☆ ☆

この作品の主人公は、吉峰家四女の小学三年生・真由子。
折り合いが悪い一番上の姉、多恵子(バツイチ・子持ち・出戻り)、その夫で大好きな人・陽介やクラスメイトとの関係が話の焦点です。

真由子は年上の人間に囲まれて育ったためか大人びていて、本人もそれをよく自覚している。
けど、彼女のことを多恵子は一人の人間としてではなく、「子供」というレッテルを貼って捉える。

「子供」だって懸命に考えてる。悩んで恋をしている。
それをどうにかして伝えたい。

でも、真由子からは「大人」に見える姉達だって本当は彼女達なりにもがいているんだと知る。
周りのクラスメイトだって、彼らなりに。


読んでいると、多恵子が私的に苦手な系統のワガママ女で少し辛いんですが(多恵子の心理があまり描かれないからかな)、まあこんな女の人いるよね、見方によっちゃ可愛いよねってことで。

この作品の頃の絵柄が大好き。
そして、吉峰家周辺(四姉妹と静太郎と悠二)の話が好きです。

WISH

月村奎/新書館ディアプラス文庫/2007

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しょっぱなからBL本の感想ってのもどうかなー、と思ったのでちょっと取り繕ってみました。
正直言うと、普段から読了本の半数はこの分野です。


☆ ☆ ☆

デビュー作の文庫化。
母と義理の父を亡くして小学生の弟と二人で頑張ってる大学生尚也(主人公・受)と、頼れる先輩で今は弟の学校の先生という高野(攻)の若者二人の話。
月村作品らしく、優しく温かいお話です。

一人称で書かれているけど、尚也の考え方に好感が持てて読みやすかった。
後ろ向きな子ではあったんですが。

相性が良くない叔母が、BL作品にありがちな「嫌味な女」という描写の仕方とは少し違ってて、(主人公によるところが大きいですが)、良かった。
(攻の妹さんはよくいるタイプでしたが)

まあ、育った環境や性格にもよるんでしょうが、現実には二十代半ばなんてまだまだ青二才だよね。
物語の世界ではそうではないことが多いけど。

「ワンピース44巻」って具体的な名称を出しちゃうのはちょっと気になりました。
数年後に読むと、そこに古さを感じてしまうかも。


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初期月村作品はまだ読んだこと無いものがあるのですが、この作品が気に入ったので探して読んでみたいと思います。