最近あった退去時の揉め事で本当に許せないと思った家主がおりましたので共有したいと思います。また同時に入居時の写真やビデオ記録は重要だと痛感しましたので、皆さんもこういう家主がいることを肝に銘じておいてください。

 

去年の11月に行われたものですが、明渡検査には家主のエージェントだけが来て、大体のチェックをほぼ完了して『よくきれいにメンテされていています。』という褒めコメントがありホット胸をなでおろしたのも束の間、最後にもう一度チェックしたいと言って寝室に行くと何やら床に這いつくばるように確認しています。そして3点ほど床の小さな傷を見つけて、これは入居当初はなかった傷とへこみではないかと指摘してきました。それがこちらの写真です。

 

引渡記録には一応その旨記録し、家主に確認して問題なければそのまま保証金を返金しますということでした。

 

そして2週間後にメールが来て、家主としてはこれらの傷等は通常の経年劣化ではなく、テナントさんが何か重いものを床へドスンと落としたりした結果であるので経年劣化として認めることはできない。業者に確認させたところ通常の研磨とニス塗は$300でできるが、へこみは研磨では修復できず、その部分については部材を新しく交換する($600)必要がある。交換した後に通常の研磨とニス塗り($300)、そのほかに廊下の大理石床にもキズがみつかり($500)、合計で$1,400かかると言ってきました。

 

私の方で入居時の写真記録を確認しましたが、上記の傷については見つかりませんでした。ただ入居時の写真ではほかにも多くの傷やへこみが当初からあったことがわかりました。こちらからは以下のような写真を提示して、今回クレームされているものが経年劣化でないとするのなら、なぜこれらの傷は経年劣化として前のテナントにクレームされずそのままの状態で放置されていたのかと反論しました。

 

 

しかし家主はとりあえず$1,100まではクレーム額を減額してきただけで、自分の主張を変えようとはしません。私の推測ですが、この家主は以前のテナントへも同じようなクレームをして、修理費用をもらいながら一切修理してこなかったのではないかと思いました。こういうことをする家主は許せないので、テナントさんの会社へ、少額裁判所へ提訴をした方が良いのではと提案しましたが、会社の判断としてそこまで時間を掛けたり経費をかけてもしょうがないということであきらめざるを得ませんでした。少額裁判所への提訴に対する費用は訴える内容にも違ってきますが、$100程度でも済むこともできるのですが、提訴する準備にかかる人件費などを考えてのことという判断でした。

 

各会社でもこの辺の考えは変わると思いますし、また個人契約の方でしたらなおさらこういう場合には備える必要がありますので、入居時の写真やビデオによる記録は入念にしておいた方が良いかと思います。特に何もないと思っている床や壁、天井等々一応全部写真記録を取っておいた方が良いかと思います。私の方で入居当初に記録した上記の写真は円形の跡(多分鉢植えか何か円形のものを置いていたものが跡を残してしまったものと思います)は明らかでしたので個別写真記録がありますが別、他の傷の一部は床全面の写真記録から拾ったものです。今の携帯写真は鮮明ですので、後日虫眼鏡をかけてみるようにキズなどを確認することが出来ます。以下がそういう撮り方をした写真です。

 

 

私自身で入居時の記録を取るときには、200-300位の写真やビデオを撮影します。私の『シンガポール住宅賃貸の教科書』の『賃貸不動産の契約前と入居時のチェック事項』でチェックすべき事項をリストアップしておりますのでご参考くだされば幸いです。

 

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