シンガポールの不動産情報サービスのSRXのレポートではシンガポールのコンドのレントは引き続き下落が続いているということです。以下レポートの日本語訳です。
コンドミニアム賃貸市場
- 2023年12月の賃貸料は、2023年11月に比べて0.5%減少した。全地域で賃貸料が下落し、都心部では0.5%、中間部では1.0%、郊外では0.6%減少。 年間を通して、全体の賃貸料は2022年12月から2.6%増加(言い換えるとまだ2年前のレベルまでは下がっていないということ)。 23年初と比較するとを都心部、中間部で、郊外の賃貸料はそれぞれ0.9%、2.6%、4.4%増加。
- 賃貸取引数は月間で14.0%増加。2023年11月の取引数4,950に対して12月には推定で5,644ユニットが賃貸された。年間を通して、取引数は11.6%低下。12月の取引数は12月の5年間平均に比べて12.6%低い。 地域別に見ると、2023年12月の総取引量の38.2%が郊外、33.6%が中間部、28.2%が中心部となっている。
こちらのデータは私が実際に体感した動きとは結構違うように感じています。レントが大きく上がりだしたのは2022年6月頃からで、2023に入ると家主がテナントが見つからないという話を良く聞くようになりましたので23年第一四半期にはもうピークアウトしていたと思います。いずれにしても2022年に始まった、レントの大きな高騰は収まってきて今は結構レントの引き下げ交渉ができる状況になってきました。Propertyguruなどで出ている言い値よりも低いレントを提示して交渉してみた方が良いかと思います。
ただし、家主によって大分温度差があります。実際に私のお客さんの例を2つ挙げてみます。
1つ目はサマーセットにある8 Saint Thomasの2ベッドで去年12月が契約更改でした。契約更改希望ということでテナントさんからは$6,600にて契約更改したい旨伝えましたが、家主は$8,000を要求してきました。その時にデータを調べましたが確かに同じ23年7月に2ベッドの物件で$9,000という取引事例があり、家主がそれをもとに$8,000位は行けるだろうという見込みだったのだと思います。
ただ実際にPropertyguruでは2ベッドで(調べると低めの階のようでしたが)$5,800でリスティングされている物件もあり、そのほかの取引レントは$5,800から$7,000ということでした。他への引っ越しも含めて検討しましたが、テナントさんがお子さんを出産されたばかりで引っ越しもままならないということで最終的に$7,500で妥結しました。これは私も不本意な結果になったと思っています。以下私が契約しているデータ情報会社の最近新しく付け加えられた査定サービスで今調べたところ$6,278と出てきました。実際の交渉は10月に行われていたころもあり、当時このサービスがあれば多分もっと高い査定にはなっていたかと思いますが、$7,500まではなっていなかったのではないかと思います。グラフの下に実際の取引事例が出ていますが、12月に1件$7,900の取引がありますがそれ以外はすべて$6千台となっています。
もう1件はイーストコーストのSilverseaというコンドの海側に面している2ベッドのケースでした。こちらは家主が$6,000という要求をしてきましたが、家主エージェントも協力的でこちらからの$5,800という提案で説得してくれました。この時はすでにこのサービスが提供されていましたので、こちらもちょうど$5,813とこちらの提案を正当化できる評価でした。
勿論テナントさん自身がこのようなサービスを利用するのは費用がかさみすぎますので、無料で調べる方法を私のホームページにて記載しておりますので参考にしてください。
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