《不動産エージェント資格取得メリット》

 

シンガポールの不動産エージェント(Real Estate Salesperso)になるには、日本の宅建に似た政府が行う試験に合格しなければなりません。日本では不動産業を営む場合、社員の5人に1人が宅建資格を持っていればよいですが、シンガポールでは各人が持っていなければ営業できません。では資格を取り、不動産エージェントとして働くメリットはどんなものがあるか、以下列記します。
 
  • 不動産エージェントは他の仕事との兼業が可能です。
  • 但し、顧客保護の観点から高利貸業に関係している人は取得できません。
  • 自分の時間や都合に合わせて仕事量を調整することも可能です。
  • 定年がありませんので、体や脳の働きが仕事に支障をきたさない限り幾つになっても続けられます。
  • 男女の差別はありません。
  • 一部日系の不動産仲介業者で雇用社員として働いているエージェントは例外かもしれませんが、事務所へ通勤の必要がありません。
《資格取得方法》
 
こちらも日本と違って、シンガポールの国家資格は指定の学校で講習を受けて試験を受けなければなりません。日本のようにテキストや問題集は一切市販等されていませんので、自習で受験ということが出来ません。受講は合計54時間で、1日6時間のコースですと9日間、1日3時間のコースですと18日間というようなオプションがあるようです。学校によって学費が違いますが、大体$700~800前後のようです。
 
〈学校及び受講申請〉
まず通学に便利な場所などを検討して受講したい学校を選び、そこで受講申請をしますが、まず受講資格をクリアしなくてはなりません。
  • シンガポール国籍もしくはPR保持者(EPやS-Passの場合もまったく可能性が無いわけではありません。資格取得後エージェント登録することを前提にCEAへの申請をサポートしてくれる不動産業者があれば可能性があるようです。)
  • 年齢21歳以上
  • 学歴としてGCE "O" Level, with min. 4 Credit passesかそれ以上ということです。日本の方ですとシンガポールで教育を受けられている方は場合は別ですが、通常これはクリアできませんので以下2つの方法で受講資格を得る必要があります。推測するには、受講及びその後エージェント業務に従事するに足る英語のスキルがあるかどうかを確認するのが主眼のようです。
  • オプション1-政府が実施している就業に必要な英語力(読み、書き、聞く、話すの4つ)と計算力の試験でレベル5以上の成績を取る。
  • オプション2-CEA(不動産エージェントの監督官庁)から海外の学歴資格を提出して、受講許可を貰うー日本の学校の場合英文の卒業証明書や成績証明書等を取り寄せなければなりません。欧米の学校を卒業した場合は、そのオリジナルの証書が手元にあれば問題ありません。日本の学校から証明書を取得するには時間がかかりますので、早めに準備する必要があります。

尚、講義は75%以上出席していないと履修証明書が貰えませんので注意が必要です。この証明書が無いと受験できません。またNTUCの会員になると、UTAPという技能講習支援制度で年間$250まで援助してくれる制度がありますので試してみてはいかがでしょうか?

 
〈試験〉
試験は通常2月、6月、10月の年3回行われているが今年は2月と6月の試験はCovit-19 の影響で中止となりました。今後のスケジュールは確定していないもようですので、実際に受験する際にはその辺をよく確認したほうが良さそうです。
  • 試験はPaper1とPaper2の2つの科目に分かれており、9;30~12:00の時間帯で土日2日間にわたって行われる。
  • Paper1はシンガポール不動産市場の概要と不動産関係の法律の知識
  • Paper2は各種(商業用、工業用、住宅等)不動産の販売方法や規則(特にHDBについては外国人には難しい)。
  • 試験は8割が4択、残りが用語等の筆記回答で、合格ラインは60点としている。4択は結構ひっかけ問題が多いのでそんなに簡単ではない。
  • 資格取得には両方の科目に合格する必要がある。
  • 受験資格は受講後2年を過ぎると無効となるので、2年以内に両方パスしなければ再度受講しなおさなければならない。
  • 1つの科目だけパスした場合、同じように2年以内にもう一つの科目をパスすればよい。
  • 試験費用は2つの試験でSGD 417.30 (GST込み)、1科目だけ再試験の場合はSGD 235.40 (GST込み)です。
〈登録〉
試験に合格しましたら所属したい不動産エージェンシーを決め、そこを通して不動産エージェントとして登録する必要があります。
Salespersonはライセンスを持っている1つの不動産エージェンシ-に所属しないと登録できません。
  • 自身で不動産エージェンシーを開業するためには、別のもっと難しい筆記試験(REA: Real Estate Agancy Examination)にパスしないとできません。
  • エージェントの申請等にかかる費用ですが、申請費用が$53.50と登録費用が$230となっています。これは毎年更新時にかかる。
  • その他にProfessional Indeminity Insurance(業務上において過失等があり、顧客に経済的損害を与えた場合の賠償責任をカバーする保険)に加入する必要があります。保険料は所属会社の契約する保険会社にもよると思いますが、$100~150位かと思います。これも毎年かかります。
  • PRの方は、CPFやMedisave等で未払い金があると引っ掛かりますのできちんと支払っておきましょう。
  • 試験を受けたばかりのエージェントは免除となりますが、翌年度から毎年CPD(Continuing Professional Developmentontinuing)という専門知識をアップデートする講習を受ける必要があります。3時間の講習を3単位受講する義務があり、1口座は大体$50程度となっています。これも登録更新の必要条件となっています。
取り敢えず今回は資格取得方法について書きましたが、次回は実際のエージェントの収入等などについて説明します。
 

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