シンガポールのコンドでは10年くらい前からキッチンなどがキャビネットにきれいに収まっているようなシステムキッチンが多くなっています。特に高級なコンドでは、ディベロッパーが後のメンテをあまり考慮に入れず見た目にきれいなものにすることが多いです。特に故障が起きて、交換する必要が出て問題になるのが冷蔵庫と洗濯機です。というのはぎりぎりにキャビネットが作られているため、きちんと収まるものを見つけなければならないからです。
それでも洗濯機は通常家電店舗でよく見かけるようなものが使われていますが、冷蔵庫の場合ビルトインというキャビネットと一体型になっているものですので、それが大きな問題となります。まずビルトインタイプはかなり高額です。
古いビルトイン冷蔵庫の取り外し

▲ ビルトイン冷蔵庫のキャビネットドアを外すとむき出しの冷蔵庫が見えます。
▲ コンドによって中の状態が違います。左はケーブルが出ていて、きちんと配線接合が必要ですが、右の例は通常のコンセント上になっているので単純にプラグを入れれば良いタイプです。
設置のポイント
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サイズ測定を正確に(高さ・幅・奥行き)ー通常家主が冷蔵庫を決めるので、テナントさんへキャビネットの採寸をお願いしてくるケースが多いです。上の写真のように冷蔵庫が撤去されていれば中がどういう構造になっているかわかりますが、まだ冷蔵庫が中にある状態ですし、特にビルトインのタイプは横に隙間がなく設置されている場合が多いのでなかなか難しいです。冷蔵庫の下のスペースに空きがあればそこから奥行きを測ることになるかと思います。
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通気スペース確保(上5cm以上、左右2〜3cm、背面5〜10cmが目安)ー天井が高いシンガポールのコンドの場合、高さは問題ありませんが、横幅は今までの経験から通気スペースの確保はかなり難しそうです。
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電源位置の確認(差し込みやすく、点検しやすい位置か)-上の右側のケースのようにコンセントになっていれば、電気屋さんが配達してきてプラグを入れればよいだけですが、結構シンガポールのコンドの場合は左のようにキャビネットのどこかにあるスイッチからケーブルを引っ張ってきていてむき出しになっているケースが多いようです。冷蔵庫を持ってきた配達人が、配線まできちんとやってくれるかなども確認が必要かもしれません。
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前脚位置に注意ー冷蔵庫の前足は左右同じ位置にあると思いがちですが、ドアのヒンジ側の脚は前に出ている場合が多いようです。これはヒンジ側に荷重が多くかかるため、それを支えるための設計です。寸法だけで判断すると、片方の脚だけキャビネットの外にはみ出し、片方は宙に浮く形になることがあります。4本の脚すべてがキャビネット内に収まる場合は問題ありませんが、それ以外では追加のサポートが必要になります。以下の設置例ではいずれも脚のサポートが必要となりました。
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ドア開閉時のスペースに注意ー冷蔵庫を閉めた状態で「キャビネットにぴったり入るから大丈夫」と思っても、ドアを開けた時にヒンジ側が外に張り出すため、キチキチのサイズだとドアが最後まで開かないことがあります。対策としては、やや小さいサイズの冷蔵庫を選ぶか、それができない場合は冷蔵庫を少し前に出してドアの開閉がキャビネットの外側で行える位置に設置する必要があります。
1.ドア開閉のスペースー冷蔵庫を閉めた状こちらの例ではドア開閉のスペースがないため、ドアの位置をキャビネットの前に出して設置している。
2.市販の家電スタンドを使用ー冷蔵庫の右足が下のベース枠に収まらないので、市販の家電スタンドをサポートとした。
3.サポート用の板を準備-こちらの例ではどちらの脚もベースに載らないということで、特注で板を作りそれに冷蔵庫を設置。
4.特注の台を設置して冷蔵庫を載せた。
コメント
冷蔵庫の交換は、特にBoschなどの高級メーカー品のビルトインタイプであれば、本体だけでS$3,000〜5,000することも珍しくありません。フリースタンディング型であっても、安価なモデルでもS$700〜800程度はかかります。
冷蔵庫の選定は基本的に家主が決定権を持つため、テナントが意見を求められることはあっても、最終的な判断は家主が行います。テナント負担は、通常は少額修理のテナント負担額(今ですと最低$200)に限られますが、その条件を知らないと質の悪い家主に吹っ掛けられる可能性もありますのでご注意ください。上記の注意点は家主やエージェントでも意外と知られていないことが多く、事前に設置条件や通気スペース、ドア開閉の余裕などを確認しておくことが、後々のトラブル防止につながります。
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