旅のお供といえば、駅弁ももちろんそうなのですが、今回は本のお話です。
青春18きっぷで東京へ行く場合、大阪からだと約9時間程度かかります。
東海道線はすでに何度も何度も乗っているので、景色も見飽きた感はあります。
駅弁を食べるとしても、9時間も持ちません。
そこで活躍するのが本です。
毎回1冊カバンに忍ばせています。
大抵は図書館で借りている、紀行文的なものが多く
宮脇俊三氏の本もかなり読んでいます。
小学校の頃に親に買ってもらって、初めて読んだときは
それほど難しい文章と言う訳ではないのですが
卓越した観察力、文書力のある宮脇氏ですから
心底面白いというよりか、どうにかこうにか読み終えたといった状態でした。
少年時代に何冊か読んだとは思うのですが、
大人の視点で書かれていますと、理解しがたい部分もあり
本当の良さに触れる事無くその後しばらく読み返すことはありませんでした。
最近になって図書館で借りて読むようになってから
以前は理解しがたかった表現も、理解できるようになり
心底楽しんで読んでいます。
特にお酒にまつわる話や、編集者とのやり取り、
列車に乗り合わせた他の乗客の行動などある程度
人生経験を踏んでから読むと特に面白かったりします。
また、道中鉄道ファンの方を見かけると鉄道ファンとは書かず
「同病の・・・」とユーモアセンスのある表現をしばしばされています。
小学生には理解しがたい表現ですが、今では
なるほど、そういった表現があるのかって感心したりします。
宮脇氏は晩年体調がすぐれない時でも旅に出かけられた様子で
列車に乗ると、体調が回復し、食欲も湧くとの記述がありました。
僕はまだ当時の宮脇氏より遙かに若いのですが
夜勤明けで疲れた状態でも旅に出る事が多いです。
しかし、無理して旅に出たからといって、体調が悪くなることもなく
帰ってきて、また普通に出勤していきます。
列車に乗ると振動で、食欲が増進するといった記述は
宮脇氏以外にも散見され、同様の経験を有する方も多いのでしょう。
さすがに10代、20代前半当時のように、夜行で出発して
列車で何泊も寝泊りし、挙句は駅で寝たりなんていう
とんでもない強行軍はもう無理でしょうけど
ゆっくり、まったりとしたマイペースの旅をこれからも続けたいと思います。
宮脇俊三氏からのメッセージという訳ではないでしょうが
豊富な経験と知識を有し、時刻表読解力、地図読解力にも卓越され
その上観察力と文書力にすぐれている宮脇氏が
作品中何度も「もう少し植物に関する知識があれば、もっと人生を楽しめた」
と植物に関してはあまり知識が無かった事を、悔やんでおられました。
全国津々浦々、隅々回られた宮脇氏が、そこまで何度も悔やまれるのであるなら
僕も今からでも遅くないと思いますので、今度は図書館で植物の本でも借りて
旅のお供にして、もっと人生を楽しんでみようかと思います。