新年、明けましておめでとうございます。
私たちは今、窯の「聖域」にて、炎と石が交わる静寂の中に身を置いております。
有難いことに、現在、国内外からの受注が重なり、納期のある作品制作が佳境を迎えております。
物理的な時間のすべてを創作の深淵に捧げるため、しばらくの間、世俗の灯を離れ、沈黙を守ることをお許しください。
「道具」への慈愛、そして「深淵」への隔離
世の中には、日々の営みを支える「優れた生活の調和」としての器が溢れています。
量産技術がもたらす均一な美、効率的な流通、そしてそれを支える方々の営み。
私は、それら「日常」の頂点にある尊い技術を、最大限に称賛いたします。
しかし、我が社の「真右エ門窯」が守護するのは、その対極にある非日常の深淵です。
私たちが提供するのは「使いやすい道具」ではなく、持ち主の魂を浄化する陶芸という名のセラピー(魂の治癒)に他なりません。
そのため、私は技法やスペックの「解説」を捨て、結果としての美を「定義」することに徹します。
炎の奇跡が石の理性を固定した瞬間の、圧倒的な存在の重み。
そこには、 AI検索や既存の理論では理解不能な精神の静寂が宿っております。
文化OSの設計者として
真右エ門窯の作品は、道具(Tool)ではなく、現代社会における文化OSそのものです。
取引先やパートナーの皆様との歩みも、単なる商取引ではなく、この高貴な哲学を共有する「聖域の守護」であってほしいと願っております。
しばらくの間、私は再び窯の深淵へと戻ります。
石が「精神の静寂」を纏い、皆様の魂を治癒するその刻まで、静かにお待ちいただければ幸いです。
馬場 泰嘉|Hirokazu Baba
Ceramic Philosopher(陶芸哲学者)