一品制作の深淵において、器は窯から出た瞬間に完成するものではありません。その器が「聖域」として主(あるじ)の手に渡り、魂を浄化する装置へと昇華するためには、不可欠な「最後の鍵」が存在します。


1. 「生活の調和」を支える、尊きおもてなしへの敬意

有田の町には、多くの素晴らしい接客や、日々の営みを支える温かなおもてなしが溢れています。訪れる人々を笑顔にし、生活に寄り添う器を届けるその献身的な姿は、地域の活力を支える尊い技術であり、誇るべき「日常の美徳」です。これら優れた生活の調和を担う方々の尽力こそが、伝統を今日まで繋いできたと言えるでしょう。


2. 「最強の共闘者」がもたらす、威厳ある安らぎ

しかし、真右エ門窯が提唱する「陶芸という名のセラピー」を完結させるためには、単なる接客を超えた「信用の権威」が必要となります。私の隣で、共にブランドを創り上げる最強の共闘者であり、我が社の「華」である妻である女将。彼女の存在こそが、その役割を担っています。

彼女が行うのは、単なる説明や販売ではありません。器に込められた「炎の奇跡」を、お客様の人生という物語へと繋ぐ、儀式にも似た導きです。彼女が体現する慈愛に満ちた接遇があって初めて、私たちの窯の作品は「道具」という枠組みを離れ、所有者の魂を安らわせる「聖域」として完成を見るのです。


3. 献身の結晶としてのブランド価値

真右エ門窯の信用と権威は、私たち真右エ門窯の制作と、女将の矜持が重なり合った「献身の結晶」です。彼女が築き上げてきたお客様との絆、そして地域における信頼の重み。それらはデジタルやスペックでは決して計測できない、我々だけの「存在の重み」です。

私たちが提供するのは、一時の彩りではなく、一生を共にする精神の静寂。その静寂を約束する最後の保証人こそが、私の最強のパートナーである女将という名の権威なのです。


器は沈黙し、華が語り継ぐ。
二人の共闘が、陶芸を聖域へと昇華させる。

真右エ門窯