映画『チャーリーとチョコレート工場』の中でも、
特に「CGでしょ?」と疑いたくなるほど完璧な動きを見せるのが
ナッツ選別室のリスたちですよね。
ベルーカ・ソルトの頭をコンコンと叩き、ゴミ捨て場へ引きずり込むあのシーン。
実は、あのリスたちのほとんどが「本物」だと知っていましたか?
現代ならCGで一瞬で作れるシーンに、
ティム・バートン監督はあえて半年近い歳月と膨大な労力を注ぎ込みました。
今回は、「リス撮影の裏側」と、監督が本物にこだわった驚愕の理由を徹底解説します!
チャーリーとチョコレート工場のリスたちは本物!
まず結論からいうと
劇中に登場するリスの多くはCGではなく、
長期間の訓練を受けた本物のリスです。
現代の映画ならすべてCGで済ませてしまいそうな場面ですが、
ティム・バートン監督は「本物の質感」にこだわりました。
もちろん、安全上の理由で一部CGや
小道具(パペット)が使われている箇所もありますが、
基本的な動作はすべて本物のリスが演技をしているのです。
びっくりですよね!!!
登場したリスは「アメリカアカリス(American red squirrel)」
という種類だと考えられています。
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体長: 約20cm前後
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特徴: 北米の森林に生息。非常に活発で人懐っこい反面
「世界一騒がしいリス」という別名を持つほど元気な種類です。
この「環境に慣れやすい」という特性があったからこそ、
あの大規模な撮影が可能になったんですね。
本物にこだわった理由
今の時代、CGを使えばどんな映像も作れます。
それでも監督が実写にこだわったのは、
並々ならぬ情熱があったからです。
① 原作小説への忠実な再現
1971年版の映画『夢のチョコレート工場』では
技術的な限界からリスではなく「金の卵を産むガチョウ」が登場していました。
しかし、バートン監督は
ロアルド・ダールの原作「チョコレート工場の秘密」に忠実であることを最優先し、
どうしても「クルミを選別するリス」を登場させたかったのです。
② 「本物」だけが持つ圧倒的な実在感
監督は、チョコレートの川も「実際に食べられそうな質感」を求めて
大量の液体をセットに用意するほどのこだわり派。
リスについても、CGや人形では出せない
「予期せぬリアルな動き」や「質感」を追求しました。
あのシーンがどこか不気味で魅力的なのは、
本物の生命力が宿っているからなんです。
③ 制作プロセスの重視
監督は当初「100匹すべて本物で!」と主張したそうです(最終的にはトレーナーが説得して40匹に)。
効率よりも「どれだけ手間をかけて理想を追求するか」
というプロセスそのものを大切にする
天才ゆえのこだわりと言えます。
どうやって調教した!?たった2秒のために半年を費やす
リスたちを映画スターに仕立て上げるために費やされた時間は、
なんと約半年(19週間〜6ヶ月)!
4人のプロトレーナーが付きっきりで指導に当たりました。
トレーナーの1人は、100匹のリスの中から賢い個体を選び
一匹ずつ名前をつけて我が子のように育てたのだとか。
📍訓練方法
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「じっと座る」練習(2週間以上)
リスにとって「静止」は最も難しいこと。
ここだけで相当な時間を要しました。
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「クルミを扱う」練習
クルミを金属のボウルに入れたり、
中身を取り出す具体的な動作を叩き込みました。
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ご褒美システム
動作に成功するたびに、大好きなエサをもらえるという
ポジティブな訓練を繰り返しました。
そして訓練の結果、
100匹の中から「エリートリス40匹」の精鋭部隊が誕生しました。
本物とCG・小道具の使い分けの裏側
「すべてが本物」に見えるあのシーンですが、
実は以下のような使い分けがされています。
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数の水増し
40匹を100匹に見せるために、鏡や合成技術、
パペット(人形)が使われました。 -
ベルーカを襲うシーン
少女に一斉に飛びかかる激しいアクションは、
安全面を考慮してフルCGで制作されています。
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偽物のクルミ
劇中でリスが叩いているクルミは、実はプラスチック製のダミー。
本物を使うと、リスがその場で夢中で食べてしまい
撮影が進まなくなるからです(笑)。
まとめ 天才監督の情熱がリスを名優に変えた
映画『チャーリーとチョコレート工場』のリスのシーンが
公開から20年近く経っても語り継がれる理由。
それは「CGに見えるほど完璧な動きを、
あえて本物のリスに半年かけて教え込んだ」という
狂気的なまでのクラフトマンシップがあるからです。
次にこの映画を観る時は、
リスたちの「名演技」の裏にある、
半年間の特訓の日々に思いを馳せてみてくださいね!
