エミー賞18部門制覇、Rotten Tomatoes 99%、海外で大絶賛された『SHOGUN 将軍』。
真田広之主演ということで、めちゃくちゃ期待してDisney+で全10話一気見しました。結果……正直、面白くなかった。最初の2〜3話までは「これはすごい!」と思ったのに、後半になるにつれてイライラが募り、最終話では「え、どういうこと?」という気持ちになりました。


同じように感じた人は意外といるんじゃないでしょうか。ここでは、私が特に面白くなかったと感じた理由を、ネタバレありでグダグダ本音で書いていきます。

 

 

あらすじ

 

戦国最強の武将・虎永(真田広之)は、覇権を狙う五大老と敵対し命をかけて戦う武将。

 

彼に敵の包囲網が迫っていたある日、英国人航海士、ジョン・ブラックソーン(後の按針・コズモ・ジャーヴィス)が虎永の領地へ漂着する。

 

虎永は、語学に堪能でキリスト教を信仰する戸田鞠子(アンナ・サワイ)に按針の通訳を命じ、次第に按針と鞠子の間には固い絆が生まれ始める。

 

一方で按針を利用して窮地を脱する虎永だが、按針から世界を見聞きし、幾度も命を救われることで侍の地位に取り立てることに。

 

そんな中、五大老の脅威が次々に迫り、ついには絶体絶命に追い詰められる虎永。

しかし彼の勝利への種まきは按針の漂着からすでに始まっていた――。

 

感想

最初の期待が高かっただけに落差が大きかった…。

第1話・第2話は本当に面白かったです。

  • イギリス人航海士・ジョン・ブラックソーン(按針)が日本に流れ着く
  • ポルトガル宣教師 vs 按針の対立
  • 按針が虎永(真田広之)に「日本を牛耳っているのはイエズス会だ」と告げるシーン


ここまでは「按針が虎永の運命を変える熱い物語になる!」とワクワクしていました。
虎永が大坂で軟禁され、脱出する展開もテンポが良くて引き込まれました。……ところが、そこから急に失速します。

 

 

主な不満ポイント

  1.  真田広之演じる虎永が煮え切らない
    虎永が大老・石堂和成の呼び出しで江戸から大坂に出向き、人質のように軟禁されたシーンで石堂らの目を盗んで脱出する展開は、なかなかよかった。これは面白くなるぞ!とワクワクしました。

    しかし…それ以降は(;´Д`)

    策士と言われてるのに、肝心の「策」がほとんど見えない。
    ずっと守りに入って、病気を装って、部下に任せて……という繰り返し。「もっとバッと動けよ!」「決断を見せてくれよ!」とイライラが止まりませんでした。

    真田さんの静かな演技は素晴らしいのに、主役なのに影が薄く感じる瞬間が多すぎた。
     
  2. 按針の活躍が期待外れ
    按針が「日本を植民地として牛耳っているのはイエズス会だ」と虎永に告げ、壊滅に協力を求める――この辺りまではよかった。

    序盤で主役級に扱われたのに、中盤以降は通訳役になって存在感が激減。
    「この人の活躍が見たかったのに……」という肩透かし感が強かったです。
     
  3. 藪重(浅野忠信)のどっちつかず感
    味方か裏切り者かわからないどっちつかずのキャラで、モヤモヤがずっと続く。
    最終的に自害しますが、感情の揺さぶりが弱かったです。

     

  4. 自害多すぎ問題
    主要キャラが次々と切腹していく。
    海外向けに「武士道の美学」を強調しすぎて、日本人から見ると「そんな簡単に死ぬか!」となりました。
     
  5. 地震シーンは海外ウケ狙い?
    派手で映像は綺麗でしたが、物語上必要だったのか疑問。
    たしかに日本は大きな災害に見舞われ、そのとき日本人の冷静な行動が海外メディアで絶賛されました。

    しかし、海外ウケ狙いとしか思えず、ネタとして使ったことが腹立たしく感じました。「海外の視聴者に日本人の冷静さをアピールしたい」意図が見え見え。


     

  6.  最終話の締めくくり

    最終話では、按針が乗ってきた船が焼かれ、その犯人を探す虎永に対して、按針が「もう犯人探しはやめて。その代わりに自分が自害する」と申し出る――
    ……いや、どういうこと?と混乱しました。

     

    そして、虎永は按針の自害を止めて「わしのために水軍を作れ」と命令。


    ラストシーンは、沈没した船を村人たちと一緒に引き上げる按針、それを後ろから見届ける虎永の姿で終わります。

     

    ……え、これで終わり?

 

「実は全部仕組んでました」的な伏線もスカッとする回収もなく、見ていてスッキリしませんでした。「あ・・・そのまんまなのね」みたいな。

 

日本人特有の「言わなくても分かり合える」的な美徳が、曲解され変に多用されていた気がします。

 

派手な合戦もなく、静かに終わるので尻すぼみ感が強かったです。なぜ海外では絶賛されたのに、日本人には刺さりにくいのかを考えると海外視点の「静かな政治劇・心理描写重視」に原因があります。


日本人が求める「熱いカタルシス・派手な策・主役の活躍」が少なく、エミー賞の影響で期待値が上がりすぎたこともそうです。
 

良かった点を挙げるなら、映像・衣装・美術・演技は本当に世界レベルで素晴らしかったことぐらい。
 

キャスト

 

真田広之 吉井虎永役(徳川家康をモデルにした戦国武将)

コズモ・ジャーヴィス ジョン・ブラックソーン役(イギリス人航海士)

アンナ・サワイ 戸田鞠子役(通訳)

浅野忠信 柏木藪重役(虎長の側近)

倉悠貴 吉井長門(虎永の息子)

二階堂ふみ 落葉役

金井浩人 柏木央海役(漁村の若きリーダー)

平岳大 石堂和成役(虎長のライバル)

穂志もえか 宇佐見藤役(夫と子を失った未亡人)

西岡德馬 戸田広松役(虎長の親友)

阿部進之介 戸田文太郎役

 

ハリウッドの日本人俳優といえば真田広之、浅野忠信、平岳大、あとは渡辺謙、菊地凛子と、お馴染みの俳優さんばかりだけど今回、二階堂ふみさんが出演しているのはよかったな。 何なら一番迫力あったかもしれません。

 

まとめ

『SHOGUN 将軍』は「海外人が本気で作った本格日本時代劇」で完全に“海外向けエンタメ”としては大成功だと思います。

ただ、「真田広之の熱い活躍が見たい」「スカッとする策士劇が見たい」と期待すると、かなりガッカリします。日本の歴史がテーマなのに日本人の感性にはあまり刺さらない内容だったということがよく分かりました。

 

ちなみに原作もここで終わっていますが、完全オリジナル脚本によるシーズン2が制作されるようです。

でも多分、私は見ないと思います。

 


💡1980年版の『将軍 SHŌGUN』これはおもしろかった!