新作映画をはじめて上映して一般に見せることを封切と言います。

今では「公開」と言うのでしょうか。「封切」は、あまり見かけませんね。

私の少年時代(昭和30年代)「〇〇映画、今日封切だよね!」と、当たり前のように話していました。

当時の映画の新聞広告を見ると「本○日封切」の文字が躍っています。

封切りの語源は江戸時代、新品の本は白い紙に包まれていて、本を買った人が白い紙を切って(封切)本を読む習慣から来ているようです。書店の立ち読み防止策でしょうね。

 

当時、邦画は週替わり上映で、新作映画を初めて上映する映画館を「封切館」、2週目に上映する映画館を「二番館」、3週目に上映する映画館を「三番館」と言いました。

 

封切りと同じような言葉ロードショーも見かけます。

2023年8月4日封切りの新作映画「クレヨンしんちゃん 超能力大決戦」ポスターに「ROADSHOW」が使われていました。

監督/脚本は「エルピス-希望、あるいは災い」(2022年)の大根仁。

3DCGで登場です。面白そう。

ロードショーとは、映画で一般公開に先だって、独占的に特定の映画館でのみ上映すること。先行上映。

日本映画初の70mmスーパーテクニラマ映画「釈迦」は、70mmフィルム映写機を導入した東京・大阪の2館(有楽座・南街劇場)でロードショー公開されています。

 

 

また、TVの映画番組のタイトルとしても使われていました。

フランク永井が歌った名曲「有楽町で逢いましょう」にも「ロードショー」の歌詞があります。

恋人と特別な時間を過ごす映画館という雰囲気です。

♪「有楽町で逢いましょう」

(作詞:佐伯孝夫 作曲:吉田正)

あなたを待てば 雨が降る

濡れて来ぬかと 気にかかる

ああビルのほとりのティールーム

雨もいとしや唄ってる

甘いブルース

あなたとわたしの合言葉

有楽町で逢いましょう

 

こころにしみる 雨の唄

駅のホームも 濡れたろう

ああ小窓にけむる デパートよ

今日のシネマは ロードショー

かわすささやき

あなたとわたしの合言葉

有楽町で逢いましょう

 

【過去の投稿】

思い出の東映三番館「荒川銀映」の記事です。

御訪問ください。

 

文中、敬称略としました。ご容赦ください。