最近でこそ上沼恵美子さんのコンビ時代があり、漫才をやっていた事も
少しづつ知られていくようにもなりましたが、もう少し詳しくひもをといていきましょう。
海原一門の漫才師
コンビ名:海原千里・万里
2人は実の姉妹で旧姓は橋本
姉:芦川桃子
産れ:1949年11月29日
妹:上沼恵美子
産れ:1955年4月13日
1970年に売れたコンビで、上沼恵美子さん15歳の時です。
中学生です!
今で若い年齢の集まる大会だとハイスクール漫才がありますがこのレベルにあったことがない。
ぐらいの神コンビです。
そして受賞歴が
第1回上方お笑い大賞 銀賞 1972年 金賞:コメディNo1
この時、上沼恵美子17歳
第3回NHK上方漫才コンテスト 優秀敢闘賞 1973年 優秀話術賞:はな寛太・いま寛大
この時、上沼恵美子18歳
漫才の形:上沼恵美子さんが自分に自信を持ちながら相方をこけにしていく形などがあります。
妹が姉を下に見ているという構図が面白く嫌みがなく楽しめます。
漫才で自分で自分を凄いだろと言おうとするときに滑稽にする演出で瞬きの数を多めにしたり
表情が豊かで表現にたけているところが随所にお目見えできます。
漫才コントもされ、コントに入る時相方の芦川桃子さんは、そのストーリーに入ることなく、
外側から突っ込む形をされることもあれば、2人でコントに入ることもあります。
上沼恵美子さんが歌がうまい事から、ネタ中に歌を取り入れることが多くあります。
歌の紹介のネタが代表ネタであり、歌を姉が変な紹介して乗ってボケる形もあれば、紹介して自力でボケる形もあります。
場所によってボケと突込みが逆転することもあり、より目にして笑いを誘う事もあり。余すことなく笑いへの表現が巧みです。
漫才のかけあいの間が絶妙によく、一見早くもあるが一切台詞がかぶってなく、ここちよい間で軽快に話されます。
そして芦川桃子さんの声質がよく、歌の紹介の時の美声がボケを存分に生かしており、振りが凄く丁寧で
お客さんがしっかりついていける漫才をされています。今の芸歴15年レベルの漫才よりたけているぐらいの技術がありました。
そして表情に愛嬌があり、挨拶後ににこっと微笑むこともあれば、終わったとたん素早く頭を下げて
表情を見せずに、そそくさと去っていく場合もあり。ツンデレのように見えるときもあります。
<海原一門>
海原お浜・小浜(海原小浜の孫に、海原やすよ・ともこがいる。)
海原さおり・しおり
海原かける・めぐる(海原めぐるは2代あり初代は後の玄ゴロー、2代目は後の池のめだか、海原かけるは、海原やすよ・ともこの実父)
海原はるか・かなた(髪の毛を吹いて、禿頭が露出するで、おなじみの漫才師です。)
海原千里・万里(上沼恵美子、芦川桃子)
海原やすよ・ともこ(THE MANZAIの特番でも毎年お馴染みの姉妹漫才師です。)
海原一門はどのコンビも見た目のバランスが凄くよく女性コンビに至っては1人がルックスがよくもう1人がいまいち
という見え方で、漫才の合間に相方をいじることがお馴染みでもあります。
海原千里・万里に至っては、上沼恵美子さんがルックスがよいので、姉がブスのボジションで漫才を繰り広げていました。
漫才のスタイルは一門が共通するところで
1人が怒涛のように喋り話にリズムとテンポを作り、ボケて笑いどころを総なめにする形が多い
そして怒涛に喋る方がルックスがいい事が多く、喋る量の中に相方いじりも散りばめていく
形が定番のスタイルでもあります。
主軸になる方の肝の座り方がよく、お客さんに投げかける話口調で会場は巻き込まれ
舵を取る方が時々怒りを感じながら喋っている形に加え貫禄と、強さがあり、気づくと空間を牛耳られてしまいます。
もし今日、海原千里・万里が15歳でデビューしていても、後に今と変わらないポジションに上り詰める可能性が
高いと思われる秀逸なコンビだと思います。