★9組目 和牛 よしもとクリエイティブエージェンシー大阪

左 水田信二  右 川西賢志郎

 

ネタ ウエディングプランナー(全書き下ろし)

 

川西「どうも、えー、和牛と言います、宜しくお願いします」

水田「お願いしまーす、あの僕ね」

川西「はい、はい」

水田「こないだテレビ見て思ったんですけど」

川西「ほう」

水田「ウエディングプランナーさんって凄い素敵な仕事やなーと」

川西「ウエディングプランナー、まあ言うたら結婚式にいろんな提案をして、ご夫婦の一生の思い出を作るって仕事ですもんねー」

水田「初めまして僕が担当のウエディングプランナーです、えーと新婦のみゆき様ですね」

川西「みゆきー」

水田「新郎様が忙しくて来れないみたいですね」

川西「仕事ばっかりしてるんですー」

急に始まりとまどったが、すんなり乗ってしまうという笑いです。

水田「うんうんわかりますよー

川西「だから1人で来ました」

水田「安心して下さい男性側の意見も提案さしてもらいますんで」

川西「頼もしいです」

水田「こうゆうときの為に、うちはプランナーが全員男性ですから」

川西「全員男性なんですか」

水田「ですから式場の名前も俺の式場っていいます」

川西「俺の式場って言うのここ」

水田「はい、ありましたよローマ字で」

俺の式場がまんま日本語表記だとすぐ気づかれるだろうと思いローマ字という事で不自然を自然に演出されています。

川西「知らなかったです」

水田「さっそく入場の演出から決めていきましょう」

川西「入場の演出ね」

水田「うちでやってるのが」

川西「ええ」

水田「ゴンドラで上から下りてくるパターンですね」

川西「素敵ですよねこうやって、下りてくるやつ」

水田「あとは、床が空いて下からせり上がりで上がってくる」

川西「せり上がりですか、ちょっと恥ずかしいかな」

水田「そうですか」

川西「新郎新婦入場って言ったらこうデュオみたいな感じで、でてくる。ちょっといやかなこれは」

デュオと言う言葉が非常に滑稽さを演出するのにもってこいの言葉です。

水田「まあ、ゆっくり上がってくるのが恥ずかしいなら、ぱーん(飛び上がる)って」

派手すぎると言う笑いです。

川西「どっからとびたしてんねん、いやアイドルのコンサートやないんですよ」

水田「喜ばれると思いますけどね」

川西「怖いんで、扉から入ります」

水田「分かりました。あと入場の際の曲なんですけど」

川西「曲ね、あたしね、安室ちゃんが大好きなんで、安室奈美恵のキャンユーセレブレイトで」

水田「それだと、歌なしのヴァージョンしかないので歌っていただいても」

川西「なんでカラオケ音源しかないねん」

用意不十分なのに焦ってもないという笑いです。

水田「すいません」

川西「定番も定番やろ」

水田「でも、借りにいかないとないですよね」

川西「借りにいくねん、TSUTAYAでも行って借りてこい」

水田「じゃ、あの近所の音楽巾着で借りても大丈夫ですか」

川西「なんやその店は」

水田「おばちゃんがCDを巾着に入れて渡してくれる」

川西「そこでええ、そこでええ、ほんならもう」

水田「一番近いですよ」

川西「拘りはないから、もう、いってー」

水田「はい、わかりました。あとキャンドルサービスなんですけど」

川西「ええ」

水田「やっぱひとつづつテーブルまわるのきついじゃないですか」

川西「きついとか言うたらあかんと思うけど」

水田「ですから、うちのまわらなくていいように、あの持つとこ回してもらったら伸びるようになってます」

便利が迷惑になるという、考え足りてないという笑いです。

川西「なにそれ、なにそれ、なにそれ」

水田「全部のテーブルをばっと」

川西「そんなふざけたやついらないんです、もっと他に演出ないの」

水田「他であれば新郎新婦様の合図と同時に」

川西「ええ」

水田「全テーブルのキャンドルが一斉に点火するってのがありますけど」

川西「めっちゃいいの、ありますやんかそれ」

水田「これ人気ですね、はい」

川西「私らの合図で一斉に点火するの、いや素敵やんか、それにします、私それにします(水田の体にソフトタッチする)」

水田「わかりました(払いのける)」

意外と短気なんだと言う笑いです。

川西「なにが、いややねん、気に入らんの」

水田「書いてます、書いてますんで、後ですね」

川西「うん」

水田「神父様からご両親へのお手紙なんですけど」

川西「手紙ね」

水田「こちらご両親に思い入れがないようでしたら、特に読まなくても」

失礼な発言をするという笑いです。

川西「あるわー」

水田「ありますか」

川西「読むわー」

水田「きっと素敵なご両親なんですね」

川西「当たり前やろ」

水田「それでしたらお薦めの演出で、ジョブズスタイルというのがあります」

川西「ジョブズスタイルってなによそれ」

水田「こちらあの、スティーブジョウブズの新作発表の時のように読んで貰って(下手に歩きながら)」

今まで地味に行っていた事を凄く堂々とやると言う笑いです。

川西「なにがあんねん、そんなことして」

水田「ご両親にあの世界に伝える、ああ(動き真似、メガネ動かす演技)」

川西「こんなことせえへんやろ」

水田「(メガネ動かす演技)」

川西「メガネカタカタカタなってるやないか」

水田「これはあの手紙の内容はiPadに入力させていただきます」

川西「誰がデータで読んでまうのよ、手書きで書くからいんでしょ」

水田「わかりました」

川西「普通に読みますもう」

水田「こちらで当日でやらしてもらいますんで」

川西「しっかり、お願いしますよほんま」

水田「そろそろ始まるなみゆき」

川西「ほんまやね」

水田「ごめんな打ち合わせなかなか参加出来んくて」

川西「んん、あなたが仕事頑張ってくれるから、こうやって結婚式出来るわけやし」

水田「幸せにするよ」

川西「ありがとう」

水田「それにしてもせり上がりなんて始めてやから緊張するな」

川西「せり上がりになってるんこれ」

打ち合わせの時せり上がりは嫌がっていたのにそれになっているという笑いです。

水田「ああー、こんなに薄暗いんやな」

川西「違うよ、私扉から入るって言ったもん、スタッフさん私扉から入りますよ」

水田「このマイク渡したらいんですか、お前このマイク歌うの」

川西「いや歌えへんやん、私、借りに行くっていってたやん」

水田「あいた、あいた、ウイーーーーン」

川西「キャンユーセレブレーイ(歌う)キャンユーキスミートゥナーイト、なんで音楽巾着いってへんねん」

デュオがいやで突っ込んでいた台詞がまさに、マイクも持たされ歌わされ、完全にデュオにならせられてしまったという滑稽な笑いです。

水田「(受け取る、ほら、キャンドルサービスいこう。え、回したら伸びるんですか(伸ばす)ほんまや」

これも否定していたことをやらされる滑稽な笑いです。

川西「いらんねん、いらんねん、いらんねん

水田「すごいな」

川西「この伸びる奴も、私いらんていうたよね」

水田「細くなるな」

川西「あんたも伸ばさんでええねんて、ちょっと全部注文が違うわ、私の言うたとおりなってない、ちゃんとやってんか」

水田「うわ、全部のテーブルの火ついたよ」

川西「ちゃっとやってんかのてんかで、点火すんなよー」

別の言葉でかってに式が進行していくというアクシデント笑いです。

水田「なんで、なんで」

川西「そうゆう意味違うやんか」

水田「でなかったなー」

川西「でなかったなー、変なタイミングで火ついたから、もう全然違う私の言ったのと」

水田「このタイミングで手紙読んでくれって」

川西「え」

水田「なんか、泣きそうだから丁度いいでしょって」

川西「どんな理由で読ましよんねん、そゆう涙と違うわ」

雑な扱いをされてるという笑いです。

水田「このメガネとiPad嫁に渡したらええんですか」

川西「ジョブズスタイル準備してるやん」

これも否定したのに組み込まれているという滑稽な笑いです。

水田「なんか薄暗くなってきたよ」

川西「やらへんっていうてんねん」

水田「頑張ってなみゆき」

川西「やらへん」

ここで一端否定した方がこのあとやるときに引き立ちます。

水田「ほらスポットライトあたってんねんで、登場登場登場」

川西「もうやったるわ、お父さんお母さん、このあなた達の娘として産まれてきて本当によかった。この思い届いてますか」

ここで思い切って堂々とやればやるほど落差があり滑稽に見栄面白くなります。

水田「届いてる、届いてる」

川西「一緒に過ごしてきた時間の中で楽しいこと辛いこと、色々ありました、その割合をグラフにしたものがコチラです」

さらにジョブズスタイルで出た来なかったグラフという展開の生き方でより滑稽さがまします。

水田「(拍手)これは、分かりやすいね」

川西「愛に貰った感謝が入ったデータが入ってますこれが本当のiPad言うてる場合か(iPadを投げる)」

水田「(キャッチする)」

川西「ゆうてる場合か」

水田「よかったね」

水田「ちょっとまって、あのプランナーどこいった、私の担当のプランナーどこいった、でてこい」

川西「ぱーん、お呼びでしょうか」

全部否定したことを全部やっていく笑いです。

水田「下からでてくな、もうええわ、ありがとうございました」

(ここの説明も欲しい等ありましたら、コメント下さい。)

 

⑫につづきます。