さて。
今回からいよいよ、コード理論の本体に入ります。
今回はまず、和音の種類を覚えていただきたいと思います、が・・・
その前に「和音」について、キチンと理解してもらいたいと思います。
和音の定義ですが、ほとんどの理論書では
「同時に複数のピッチクラス(又は声部、音源って記述するものもあるかな?)の楽音が響くもの」
と書かれています。
つまり、2つ以上の音が同時に鳴れば、基本的にはそれは和音なんですね。
次に和音の種類ですが、次に挙げる3種類に大別されます。
1)三和音(トライアド)
2)四和音(セブンスコード)
3)五和音(テンションコード)
その昔、携帯電話なんかの着信音のスペックで「16和音」なんて記述がありましたが、アレは根本的に「和音」の使用法が間違っている代表的な例です。
つまり、どんなにたくさんの音が同時に鳴っても、和音として上記の3種類の中で解決出来るんですよ。
だから、音楽理論上では6を越える和音と言うのは基本、ありえない事になっています。
さてと・・・
では各和音の種類と構成を学んで行きますが、その前にコード理論での約束事として、以下の事を頭に叩き込んでおいて下さい。
・各コードの基準になる音を根音(ルート)と呼びます
・各コードの根音の次に乗せる音を第三音と呼びます(根音に対して3度の音だから)
・各コードの根音の次の次に乗せる音を第五音と呼びます(根音に対して5度の音だから)
では、さっそく三和音から見てみましょう♪
三和音
1)長三和音(メジャートライアド)
(構成:根音+長3度+完全5度)
いわゆる「ドミソ」に代表される、和音の基礎と言っていいコードです。響きそのものも明るい感じのするものが多く、聴いた感じも安定しているため、楽曲での使用頻度はダントツに高いコードです。
2)短三和音(マイナートライアド)
(構成:根音+短3度+完全5度)
明るい雰囲気が特徴だった長三和音に対して、どこか寂しげな、それでいて安定感のある、落ち着いた響きが特徴のコードで、特にポップスなどでは使用頻度が長三和音を凌ぐ事もあるコードですね。
3)増三和音(オーグメントトライアド)
(構成:根音+長3度+増5度)
長三和音の第五音を半音上げただけの変化にも関わらず、響きは非常に不安定で、落ち着きがない感じになっています。単独で使用される事はほとんどなく、セブンスコードのアレンジで使われる事が多いコードです。
4)減三和音(ディミニッシュトトライアド)
(構成:根音+短3度+減5度)
短三和音の第五音を半音下げたものですが、不安定さ、響きの気持ち悪さは増三和音の比ではなく、多くの理論書で「お化けが出そうな」と表現されるコードです。単独での使用はほとんどありません。
5)サスフォー
(構成:根音+完全4度+完全5度)
長三和音の第三音を、3度ではなく4度に置き換えたコード。安定感があった元コードに比べると、やや不自然な響きが目立つものの、オーグメントやディミニッシュトに比べれば安定してる、どっちつかずな響きを持っています。
四和音
四和音は、三和音にもうひとつ、第七音(根音に対して7度の音)を乗せたものです。
1)メジャーセブンス
(構成:長三和音+長7度)
ともすれば、単に明るい響きだけが持ち味だった長三和音に長7度を乗せたコード。第三音、第五音、第七音の構成が短三和音になっているので、メジャーコードでありながら、どこか落ち着いた大人の雰囲気を持つコードで、次に紹介するマイナーセブンスについで使用頻度が高いセブンスコードです。
2)マイナーセブンス
(構成:短三和音+短7度)
少し暗い感じがした短三和音に短7度を加えたコードで、第三音、第五音、第七音の構成が長三和音になっているため、響きに明るさ、暖かさが加わった感じがある。不安定な響きが多いセブンスコードの中ではダントツに安定した響きをもっており、楽曲での使用頻度も非常に高いコードですね。
3)ドミナントセブンス
(構成:長三和音+短7度)
名前の由来である「ドミナント」とは、音階の第五音の事で「属音」とも呼ばれます。この第五音上に出来るダイアトニックコード(=音階の構成音だけで作ったコード)の形が元になっていますが、根音が音階の第五音以外でも構成音が同じならドミナントセブンスに分類されます。なお、実際の音楽製作現場では単に「セブンス」と呼ぶと、このドミナントセブンスを指します。響きは不安定ながらも非常に力強く、深みある響きが特徴で、曲の盛り上げポイントの前後で最も威力を発揮する、使い勝手のあるコードです。
4)マイナー・メジャーセブンス
(構成:短三和音+長7度)
メジャーの名前を持ってはいますが、基本的にこのコードはマイナーコードです。響きは、ちょっと形容しがたい感じですが、強いて言うなら「深い痛み、悲しみ」とでも言いましょうか・・・悪い言い方をすると「ちょっとくどい」響きでもあるので、そうそう使われるコードではなく、必ず他のコードと併用されるような使い方をされます。
5)マイナーセブンス・フラットファイブ
(構成:減三和音+短7度)
マイナーセブンスの第五音を半音下げたコードです。響きは元コードのマイナーセブンスがしっかりした安定感を持っていたのに対して非常に不安定で、どこか影が薄い・・・と言うか、儚い感じがするコードです。使用頻度はそう高くないコードですが、使い勝手は悪い訳ではなく、むしろ使い方次第では非常に曲の深みが増す事があり、逆に言えば使い手の技量を選ぶコード、と言えるかも知れませんね。
6)ディミニッシュセブンス
(構成:減三和音+減7度)
元々、響きが非常に「怖い」減三和音に対して、更に減7度を加えた事で、不気味さ、不快さ、心地悪さが極限まで高まってしまっているのが、このディミニッシュセブンス。そうそうお目にかかる事はありませんが、曲にアクセントを付けたい時に、試してみるのも面白いかも知れません・・・まぁ、大抵は「ハマらない」と思いますけどね(笑)
7)メジャーシックス
(構成:長三和音+長6度)
明るい響きが持ち味だった長三和音に長6度を重ねる事で、響きに華やかさ、ポップさが加わったコードです。根音が6度のマイナーセブンスに構成が似ていますが、響き自体はかけ離れたものになっています。セブンスコードに飽きたら、使ってみると面白いかも知れませんね。
8)マイナーシックス
(構成:短三和音+長6度)
ちょっと暗い、湿っぽい感じの短三和音に明るさ、華やかさが加わった感じの響きがするコードです。根音が6度のマイナーセブンス・フラットファイブに構成が似ていますが、響き自体はかけ離れたものになっています。使いどころを間違えなければ、いいアクセントになるコードだと思いますよ、あまり見ないけど(苦笑)
五和音
五和音とは、四和音に更に9度(=2度)、11度(=4度)、13度(=6度)等の、いわゆるテンションノートを重ねたコードです。この五和音、テンションコードについては、テンションノートと併せて別枠でお話しますので、今回は割愛します。
つか、ぶっちゃけ三和音と四和音だけで頭いっぱいいっぱいでしょ?(笑)
と言うことで、コード理論で必要になる和音構成を12種類、ご紹介しました。
次回はコード理論の基礎「ダイアトニックコード」について学びます。
軽くコード進行の話も出てきますので、実際に作曲をしている人は、基礎を固める意味でも読んで頂ければと思いますよ♪