夏鈴side
今日から2022年の櫻坂46の全体の活動がスタートする。
BACKSメンバーは新年早々集まって自主練したりもしたけど、みんなが揃うのは今日からだ。
そういう私も大阪の実家に帰省した。
初めは緊張したけど、すぐ打ち解けて、リラックスできて…
やっぱり〝家族〟なんだなと思った。
友「夏鈴ちゃん、行こっか。」
「あ、はい。」
帰省している間に菅井さんから連絡があった。
あれから定期的に通っていた病院で、記憶はまだ戻りそうではないけど、症状としては落ち着いてるという診断を受け、先延ばしにしていた警察の方とのお話を今日することになったのだ。
…といってもなぁ。
何を答えればいいんだろう。
菅井さんから警察の方とのお話するという連絡がある前からずっと考えていた。
なんで私は記憶を無くしてるんだろう…って。
なぜこうなってるのか、保乃にもだいたいは聞いた。
夏鈴はある日行方不明になって、なにか事件に巻き込まれたんだろうって。
一生懸命思い出そうとするけど、1番初めの記憶は真っ白の部屋で目を覚ましたあの日からしかない。
事件のことなんてなんも覚えてない…
んー。やっぱり何を答えればいい?
保「夏鈴ちゃん。無理したらあかんで。しんどくなったら言うんやで。」
「うん。ありがとう。逆になんも覚えてないから役に立つんか不安やわ。」
保「大丈夫よ!じゃあ、行ってらっしゃい!」
in別室
警「こんにちは。今回担当することになりました世良と申します。」
警「同じく羽田と申します。」
「藤吉夏鈴です。」
友「櫻坂46キャプテンの菅井友香です。夏鈴ちゃんのサポートで同席させていただきます。」
警察の世良さんは女の刑事さん、羽田さんは男の刑事さんだった。女の刑事さんがいて少し安心した。
世「早速なんですけど、藤吉さん。藤吉さんは記憶をなくされているそうですが、あれからなにか思い出したことはありますか?些細なことでもいいんですけど。」
「…いや。特に何も…。」
羽「犯人の顔とかは…」
「…いや…。というか、事件のことは何も覚えてないんです。他にも似たような事例が多発してるとお聞きしたんですけど、どんな事件なんですか?」
世「はい。他の事案で辛うじて少し記憶が戻った方がいました。その人の証言によると、夜、1人で歩いていると突然攫われた。その後手足を拘束され、恋人について酷いことを沢山言われた…と。」
友「あ、そういえば、夏鈴ちゃんの手首にも跡が残っていました。夏鈴ちゃんも拘束されてた…。」
羽「はい。病院の医師からもその情報を提供していただき、また、藤吉さんも恋人のことになるとパニックを起されてしまうと聞いたので、本事件に藤吉さんも関係していると判断したという経緯です。」
なるほど…そんな事件に…ん?
「え、え?ちょ、ちょっと待ってください。恋人の話になるとパニックになるってことは、森田さんは…私の…」
友「うん。ひかるちゃんは夏鈴ちゃんの恋人だよ。ごめんね。ずっと黙ってて。」
「えっ。…っハァッハァッ…」
ガタガタッ
思わず床に崩れ落ちてしまう。
友「夏鈴ちゃん!ゆっくり息を吐いて!!」
世「っ!一度席を外させていただきます。」
友「はい。夏鈴ちゃん、大丈夫大丈夫。びっくりしたねぇ。」
どういうこと?
森田さんと私は恋人同士なの?
恋人って…あの、保乃に教えてもらった…?
なんでそんな大事なことを私は忘れてるの?
だからあんなに気になっちゃったんだ。
そんな大事なことを忘れた自分は最低だ!!
「あ゛ぁ゛!!なんで!なんで!!私は…私は!!最低だ!!!」
保「夏鈴ちゃ〜ん。大丈夫、大丈夫やで〜。」
気づいた時には保乃も傍にいて、背中を摩ってくれていた。
保「夏鈴ちゃんは最低なんかやない。仕方ないことやってん。でもごめんな…ほのらも言うかずっと迷っててん…。もっと早く言ってあげたらよかったな…。グスッ」
「ハァッハァッ…ちがっ…ほのたちは…わるく…ない…わすれてる…わたしが…わるい…」
友「それも違うよ。夏鈴ちゃんは忘れたくて忘れた訳じゃないんだから。ひかるちゃんもそれは分かってる。夏鈴ちゃんは酷いことをされて、自分を守るため、ひかるちゃんとの思い出を守るために心のシャッターを閉めたんだよ。」
「はぁ…はぁ…。」
「気づいたら…森田さんのことを目で追ってた…。なにか…夏鈴にとってあるんやろな、とは気づいてた。」
保「落ち着いてきたな。よかった。」
友「もう今日はやめとこう。警察の人に言ってく…」
「大丈夫です。続けましょう。」
保「え、でもしんどいやろ?」
「うん。ちょっと。でも、森田さんとの関係を聞いてはやく記憶を戻したくなった。さっき、記憶が戻った人がいたって言ってた。早く今までの生活に戻りたい。だから警察の人達に協力する。」
友「わかった。保乃ちゃん、この後は保乃ちゃんも一緒に居てもらってもいい?」
保「はい。大丈夫です。夏鈴ちゃん?しんどくなったらいつでも言ってや。」
「うん。ありがとう。菅井さんも、私のわがままを聞いてくださってありがとうございます。」
友「じゃあ警察の人呼んでくるね。」
衝撃の事実を知って苦しくなった。
でも、今まで心にあった引っ掛かりが無くなって、少し心が軽くなった気がした。
--------キリトリ線--------
ミニラの『断絶』と『恋が絶滅する日』にやられました……(o_ _)oパタッ
夏鈴ちゃん無双タイムあったし、エイトメンバーバッチバチにきまってるし‼️
arのるんかりんエピも好きでした☺️
あと!てちの新しいドラマ決まったのも嬉しい🙌
内容見たことないから知らないんですけど、7月まで生きる希望、そして7月から頑張る希望が見えました!
理佐の卒業まであと1週間ですね…配信勢ですが楽しみます!理佐の姿を目に焼き付けましょう!
SiN🌱