さいごにせんせいに逢ったとき せんせいはパンをおごってくれた
あんぱんとクロワッサン。「どっちがいい?」せんせいは言った
「せんせいはどちらも食べたことあるんですか?」とわたしが訊いたら せんせいは「クロワッサンをね…」とほほえんだ
せんせいの選んだ せんせいの勧めるパン屋さん。すこしでもいろんな「おいしい」をあじわってほしい。
「じゃ、クロワッサンください」とわたしは言った。「おおきいほうですみません」
せんせいは笑った。「そういう選択肢なのね」
ちがう、と言いたかった。でも生来くちべたなわたしだから、なにも言わなかった
ちいさなやさしさ。せんせいには伝わったかな。
だから…
あなたにも ちいさなやさしさ きっといっぱい みせていたよね 気づかなかったかもしれないけど。
じまんしているわけじゃないけれど、わたしはだれかの不幸を見ているより、自分が不幸なほうがいい。
自分の不幸は自分のこころしだい。よい方向にも いつでも 変えられる
でも言いかえれば他人の不幸もそのひとしだいだ。わたしには決められない
だったら自分が不幸でいい
幸も不幸も自分で決める。
どんなかなしくても、「わたしはしあわせ!」と泣きながら笑ってみせる