超現実 NEWS -79ページ目

超現実 NEWS

単に現実を述べた所で、それは真実ではない。君が嘘をつくとする。君はその嘘を現実についたが、それは嘘であり、そこで語られる言葉は「真実」ではない。   



「ー諜報員として、君も様々な人間達を見てきたとは思うが」医者が元諜報員に訊く。

「ー暗殺されかけた事は? 君の国の大統領も過去に少なくとも、5回、暗殺されかけたとされているが」

「こうした仕事に就いていて、そうした目にあった事がない人間は、ほぼいないだろう?」元諜報員は云う。「それに、私の担当は、君も知るように「組織犯罪」だった。その手の人間から、暗殺されかけた事はある。

この様々な価値観を持った人間が生きている世の中では、何かをしようとすれば、必ず、どっかの誰かと利害が衝突する。

そして、そいつが話にならない馬鹿なら、その自分を脅かす相手を殺そうとする」元諜報員は、窓の外を見ながら、ゆっくりした声で言った。

夜の闇のなか、窓に映る元諜報員の目と、医者の目があい、医者は窓に映る元諜報員の目を見ながら云った。



「例えば、どんな形で暗殺されかけたんだ?」

「君も知るように、アメリカCIA、その他の国の機関でも、電磁波、音波、薬物を使ったマインドコントロール実験は続けられてきた。

公になったその手の実験で有名なのは、ーMKーウルトラ実験。
それらの実験は第二次大戦後、1950年代から、本格的に研究されはじめ、

それらのマインドコントロール装置は、1990年代には、とっくに実戦配備されていた。

しかし、当時、私は諜報機関に入り立ての頃で、それらの装置に関し、通暁していなかった。

当時はそれらの装置をよく知らなかったんだ」

「ああ」

「そして、ある組織犯罪グループの人間に、自作自演で、殺害されかけた」

「自作自演で?」

「ああ、まず、私が買った電気機器に、そいつらが、超音波を発する装置を仕込んだんだ。

人間の可聴域は、大体100ヘルツから、1万6000ヘルツほど。

それを下回る音、上回る音は聞こえない。

奴等が仕込んだのは、2万ヘルツの超音波を発生させる装置だった。

2万ヘルツというと、1秒間に2万回振動する音だ。

人間の耳には、ほぼ聞こえない。

それを部屋に仕込まれた」

「が、君にはその音が聞こえず、気づかなかった?」

「ああ。それで、奴等が、周囲の人間にそこから根回しした」

「周囲に根回し?」

「ああ、周囲の人間に、「あそこの部屋から超音波がでている」と触れ回った。「奴はその超音波で、周囲の人間をおかしくしようとしている」とデマを吹聴したんだ。

それを信じた周囲の人間が、

当然、私に敵意を持ちー」

「そして?」

「奴等が配るその超音波発生装置をもらってしまった」

「周囲の人間が?」

「ああ。それを使って、周囲の人間が私の部屋に超音波を一日中、放射しつづけたんだ」

「そんな事をされつづければ、確実に発狂するー」

「ああ、実際、そうなっていった。ちょっとした事でも、いらいらするようになり、怒鳴り散らすようになっていった。

その私の異変に気づいた、同僚の諜報員が、原因に気づいた」

「そして?」

「超音波を周囲が放射している事、そして、周囲の人間達が犯罪組織に騙され、そうした行為に至った経緯。それを突き止めた。」

「そして、それを行った、組織は?」


元諜報員は、一瞬口ごもったが、暫くして口を開いた。

「偶然だが、それから暫くして、そいつらがみな死んだ、というニュースが、新聞に出た」

「偶然ねぇ」医者はそういうと、軽く笑った。


つづく




::::::::

::::::::

アクセス、総合順位、記録(おかしな点はありませんか?)

6月19日アクセス183 総合順位 16万4822位






6月18日アクセス147 総合順位 17万6900位 






6月17日アクセス 195 総合順位 11万7741位