28 テロ
階下で、銃声がした。
医者がその音に反射的に竦む。「なんだ?」
暫くすると、下から看護師が上気した顔をして、上がってきて医者に告げる「テロ組織O」に侵入されました」看護師の足からは血が流れている。
医者が訊く。「銃を持っているのか?」
「はい、狙撃銃と拳銃で武装していますー」出血を抑えるため、足の血管を紐で縛りながら、看護師が答える。「すぐにこの階に上がってきます」
元諜報員は、病室の隅に置いたバッグから、袋に入った粉末状のものを取り出した。そして、それを空調機の前で、ばらまいた。空調に乗り、その微細な物質が部屋中に広がる。
「なんだ、それは?」医者が訊く。
「火薬だ」元諜報員が答える。ドアを締めろ!
その声を聞き、看護師が病室のドアを締める。
締められた病室内に、火薬が充満していく。
それから数分も経たず、テログループが病室の前に現れた。
元諜報員は、そのメンバーに叫ぶ、「撃つな。部屋の中には火薬が充満している。
撃てば、オマエタチの銃に引火し、拳銃が爆発し、腕ごと吹き飛ぶ」
それを訊き、テロリスト達は暫く躊躇した。
その時、屋上で爆音がした。ヘリコプターの音だ。爆音を徐々に近づき、病院の屋上にヘリは停止した。特殊部隊隊員が降りてくる。
ヘリからは、車両も数台、降ろされた。階段を装甲の厚い1人用ジープが数台降りていく。ビル潜入用に開発された特殊車両だ。
タイヤがキャタピラ状になっており、斜度45度までならば、階段を下っていく。そして、車両の前、横、後ろに、銃器の取りつけ口があり、そこに銃を設置する事で、装甲の固い車内から銃を撃つことが出来る。
特殊車両は、病室がある階の両側に止まると、そのジープ数台に分乗した数人のスナイパーが、病室の外で躊躇していたテロリスト達に、照準を合わせている。
「動けば、撃つ」屋上から侵入した特殊部隊の怒声が響く。テロリスト達は、自爆ベストは着ていない。
自爆ベストを着ている相手を撃てば、引火し、爆発により自分たちも巻き添えを食らう可能性もあるが、その可能性がないとみるや、
特殊部隊員達は、強力な催眠ガスを廊下中に充満させた。
元諜報員、医者達は、その一連の情景を締め切ったー火薬の充満したー病室の中から、透明なドア越しに見ていた。
1分も経たないうちに、テロリスト達は、完全に眠っていた。
それを確認すると、ジープから降り、隊員達が、病室の方に向かってきた。
部隊の隊長と思しき人間が、病室の前に立つ。他の隊員は眠りに落ちたテロリスト達を確保している。
隊長が、元諜報員に言う。「この事件の首謀者を、これから確保します」
そういうと、隊長は、医者の腕をさっと掴むと、その腕を逆手に捻り、動けなくすると、その腕に手錠をかけた。
「ー私がなにを」医者が驚いて訊く。
「君が、こいつらを使った証拠は上がってる」隊長が言う。「表面上、自分たちとは対立してる奴等を使い、彼を(元諜報員)を葬ろうとした。
陰謀としては、極めて分かりやすい。
それで、自分たちが疑われないとでも思ったのか?
偽装としては、3流以下だぞ」
男達の英語にはかすかな訛りがあった。
医者が訊く。「オマエタチ、この国のものではないな・・・・」
隊長が肯く。「ああ。俺たちは、ロシア人だ」
つづく
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文筆家としての略歴。
1980年代後半(10代の頃から)文筆業、思索作業を開始。
小説を書き始め3年後(1990年ー湾岸戦争時)「これが何に見えますか?」という作品を講談社、群像(文芸誌、村上龍、村上春樹等を輩出した文芸誌)に投稿。
それ以来、様々な事が「本格的に」色々動き始める・・・・・
以来、文筆業、思索作業を継続し、今に至る。
最も最近、文芸誌の新人賞に応募したのは2014年末。
応募媒体は河出書房「文藝」(綿谷りさちゃんが受賞した新人賞)

応募作は↑題名「コミューン」

(近所の郵便局から、2014年12月24日、応募、その証拠。記載されている住所は「
日本郵政」の住所であり、自宅付近のものではありません)




(自作、作品群)
で、そんな事を云っていたら、2016年7月8日
こんな書類が。
ん、文藝から?


ん?


自費出版の紹介じゃねえか!
金出して自分で本なんか出すか~~!!
という訳で、自費出版の紹介でした。(今では、文筆業で生業を立てるつもりなし。小説等は純粋に趣味で好きなように創作しているだけ。)
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アクセス、総合順位、記録(おかしな点はありませんか?)
7月8日(金)アクセス209 総合順位 11万8451位


7月7日(木)アクセス144 総合順位 21万2549位


7月4日(月)アクセス 308 総合順位 10万1137位


7月3日(日)アクセス 252 総合順位 12万2889位


7月2日(土)アクセス 305 総合順位 11万0156位


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