最近、不倫の話題が多い。

「人が人を好きになるのは自然のことだから」

と肯定する、もしくは積極的に否定はしない
といった方も増えてきているかもしれない。
恋愛感情とは人間に本来備わっているものだから、
必要以上に罪悪感を感じることは無いといった意見だ。

しかし忘れてはいけないのは
それらは種の保存、子孫の繁栄を目的として
進化の過程で獲得していったものだということだ。

現代社会においては恋愛感情に身を任せ、
不倫に溺れる事は種の保存や子孫の繁栄を支える基盤を
破壊する可能性が高いのだ。

とは言え本能に抗えず、
不倫に身を委ねてしまう人間も後を絶たない。


もしかしたら、今から紹介するエピソードと同じ様な事で
不倫に走ってしまう方がいるのかもしれない。

制作集団 真美漢
代表:真美漢



僕はミュージシャン。
名前を公表すると色々と問題が発生するかもしれないので伏せておくね。
実は今、週刊誌にすっぱ抜かれて、窮地に立たされてるんだ。

僕、僕のファンだというタレントの女の子と、
交際を始めたんだけどさ……それを、ね。
でもね、不思議なんだ。この交際、不安があるというか……
こんな事して大丈夫かなぁって。

じゃ、なんで不安なんだろうって考えるんだけど……
さっぱりわからないんだ。
とりあえず、その子とはする事はして、
一応、マスコミ対策としては写真を撮られてもお互い「友達」で通そうって。

しかしさ、ミュージシャンって、とっても大変。
僕のやってるバンドって、僕が作詞作曲して
ボーカルやってるから、他のメンバーよりやる事が多いんだよね。

ずっとスタジオに泊まり込み状態。
忙し過ぎて、物忘れも激しくて……かなり参ってるよ。
だからその子に癒して、というかやらせてもらってる状態。
自分のマンションに帰るのは忘れてるのにね(笑)。

でも、その子のとこには、一週間に二度は泊まって、バコパコやってる。
僕って女好きだなぁ。
でもなんだろなぁ……この後ろめたさ。
でもまぁ、とりあえず、一度マンションに帰ろう。
そして、僕は久し振りにマンションに帰った。

「おかえりなさい!」

玄関を開けると、部屋の中は照明が煌々とついていて、
奥から見覚えのある女が出て来た。

え!?

 

 

 

 

 

……あ、忘れてた。
俺って、既婚者だったんだ。

うぎゃあああああっっっ!!!