私は、小さな寺の僧侶です。
正直なところ、私の様な者が、
「魔」に心を惑わされるというのは、
少しばかり恥ずかしい話なのですが……。
今、私は旅に出ています。
僧侶という身分を隠し、あえて皆さんと同じ立場となっての旅です。
こうする事により、より皆さんと気楽に交流出来る。
身分を明らかにすると、どうも皆さんは距離を置きますからね。
私はまだまだ修行が足りず、僧侶という立場なのにどうも欲深い。
だからこそ、皆さんと大いに関わり、その中で改善しようと思っているのです。
私も50半ば。
いい加減、人に人生を説く立派な僧侶になりたい。
そう願いつつ、とある眺めの良い行楽地に訪れました……。
老若男女、たくさんの行楽客で賑わっています。
と……
「すいません。
シャッターを押していただけませんか?」
後ろから声をかけられました。
振り替えると、女子大生(きっと非処女)が数人立っています。
「いいですよ」
私はカメラを預かりました。
少しばかり指が触れた時は、
「しばらく手は洗わないぞ!」とほくそ笑みました。
また、ほのかな若い淫らな香りが、
私をどうにもこうにも刺激しました。
更に、ファインダー越しに女子大生達は
各々が、なまめかしいポーズを決めます。
私を誘惑するかの様に、妖しい微笑みすら見せます。
「ああっ!」
私はおもわず声を上げました。
な、なんと右端の水色の服を着た娘は、わ、私好みじゃないですかっ!
「ぬわっ!」
しかも、汗ばんだワキの下を全開にしているっ!
そ、それに、少しソリ残しがっっっ!!!
私は「冷静に!冷静になるんだ!私は僧侶なんだぞ!」
と自分に言い聞かせました。
そして、
「ハイ、勃起! いや、間違った!!!
ハイ、チーズ!」
と何食わぬ顔でシャッターを切りました。
しかし、下半身は自己申告通りです。
すると、非処女達は私からカメラを奪い取り、
逃げる様に去っていきました。
どうですか?
時として「魔」は「女の色気」に身を変えて、私を襲います。
私と煩悩との戦いは、今はじまったばかりです。
まだまだ修行が足らない私ですが頑張ってまいります。
では、また。

