皆さんは終電を逃した時、どうしますか?

カプセルホテルは少々狭い
迎えに来てもらうのも申し訳ない。
やはり、ほとんどの人がタクシーを選ぶと思います。
私もそうです。

仕事柄、残業になることが多く、
ひどい時はタクシーで帰るほうが多い週もあるぐらいです。
そんな生活の中、タクシー運転手との出会いが楽しみのひとつになっていました。

とてもいい人に会えて、残業の疲れを忘れる時もありますが、
中にはとても嫌な思いをすることもあります。
今日は、今迄で一番怖い思いをしたタクシーの話をしたいと思います。
あれはちょうど一年程前になるでしょうか、

残業で終電を逃し、いつもの様に行き先を告げ、タクシーに乗りました。
その日はとても疲れていたので、車が動き出してすぐに寝てしまいました。

少しして目が覚めた私は外を見て驚きました。
周りの景色がいつもと違うのです。
私の自宅は国道から少し入った所なので、
余程の事がない限り、間違えるはずがないのです。

私は慌てて、道を間違ってる、すぐ戻ってくれと言いました。
しかし運転手は焦った様に頷くだけで、謝ろうともしません。
口を開けずに、鼻で息をする音が聞こえるだけです。

私は気味が悪くなって、いろんな考えが頭の中をよぎりました。
この男は偽者の運転手で強盗をしようと山の中へ行っている…
もしくは狂った殺人鬼で私を殺す機会を窺っている…

私は恐怖でパニックになりました。
殺されたくない!
殺されたくない!

とにかく弱気になったらだめだ!
そう思った私は力の限り叫びました!
「どうした!何か言ったらどうなんだ!」

しかし彼は前を向いたままで
「いいんですか?本当に」
と弱弱しく答えるだけでした。
あまりの気味の悪さに震える声を振り絞り、
「いいからこっちを向いてみろ!」
と叫ぶと、彼は車を止めてゆっくりと振り向きました。

 

 

「いいんですね?はーーーっ!!」
「うぎゃぁぁぁ!口がくさいぃぃぃ!!」