SAKURA(5)

第一話
前回のお話

「そのまま。。いて・・」

課長の声が微かに胸に響く。
そのまま?
なんだそれ?え?
俺は軽くパニックになった。ただでさえ女子トイレにいるのに、
そのうえ課長とふたりっきりでこの個室に。。
密閉された空間に?

「そのままって・・」

さすがにやばい
そりゃ・・俺も興味ないとは言わない
ってかなんの興味だよ

ありえない。ありえない。
課長だぞ
上司だぞ
用を足してるのを見るのか?
は?
なんだこれ夢か?酔ってるのは実は俺なのか?
頭の中が益々パニクってくる。
鼓動がドクンドクンと脈打ってくる。

「ダメ?」

な、なんだよダメって

「してるの見ろってことですか?」

「は?」

「ちが~う!怖いの!」

へ?あたしなんか変な事言った?
え?九条くんがどうかしてるの?
あれ?なんでそうなるの?
・・・またフラフラしてきた。


怖いから一緒にか・・
あーまぢびびった
ここまで来たのも怖いからか。。

「怖いからですか・・
課長って案外かわいいんですね」

自分のことを棚に上げ思わず可愛いって言ってしまった。

・・でも同じとこにいるってことはそうなるよな?
俺だけか?

つーかこのまま抱きしめてていいのかな。。

「だって。。怖いものは怖いんだもん・・」

だもん?・・・
怖いんだもん。。く・・抱きしめた手に力が入る。
くそ・・可愛すぎる。。なんだこのギャップは・・

「九条くん。。ちょっと痛い・・」

「あ・・すいません。」俺は慌てて力を緩めた。

「で?俺はどうすればいいんですか?」

ドアの方を向いて課長が終わるまで待つ。
その時は耳を塞ぐ。それでいいらしい。
音は消音器が消すらしいが念のためだそうだ。
それはそうだと納得した。

消音器はボタンを押すと水の流れる音が聞こえた。
そんなものがあるんだなと感心もした。

「なるほど。分かりました。」

「絶対見ないでよ」

「はい」 言い終わるとクルリと扉の方を向いて耳を塞いだ。

これはあのダチョウのフラグだろうか?
━━━━━なわけないよな。

するとパーカーの裾を引っ張られた
ギャーと言いそうになり、思わず振り返りそうにもなった。

「大丈夫ですか?」

耳を塞いでいるので、くぐもった自分の声が変に感じた。
出そうな悲鳴を飲み込みなんとか問いかけた。

「・・丈夫。。」

聞き取りにくかったが、たぶん大丈夫なのだろう
きっと転びそうになったに違いない

っれ?でもなんで俺が思わず抱きしめてたのに、嫌がらなかったんだ?
普通そんな奴と同じ場所にいたいとは思わないよな。
課長って俺のこと好きなのか?

それに普段の課長と全然違う
なんていうか女の子って感じがする
どうしても確かめたくなる。
だがトイレで聞くのはどうなのか?
などと色々と逡巡してしまう。

SAKURA(6)

※芹沢課長のことが気になり始めた九条くん
この後どうなるのか・・後半へつづく
んー今日もいけなかったぜ←

読みきり一覧→こちら
全話登場人物一覧→ こちら

お帰りの際にぽちっとお願いします
携帯の方は→こちらへ

人気ブログランキングへ

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(愛欲)へ
にほんブログ村