「高次脳機能障害は『人格の障害』ではありません」
2020年、私は**『高次脳機能障害者の回復に必要なこと40』**という本を書きました。
その中で、特に多くの方に知っていただきたいと思った内容を、今回イラストにまとめました。
高次脳機能障害は、見た目では分かりにくい障害です。
普通に歩ける。
普通に話せるように見える。
だからこそ、
「やる気がない」
「頭が悪い」
「話を聞いていない」
そんな誤解を受けてしまうことがあります。
しかし、実際は違います。
脳が傷ついたことで、
記憶・注意・言葉・段取りなどの働きが難しくなっているだけなのです。
⸻
私が一番伝えたいこと
私は高校2年生の時、器械体操の事故で高次脳機能障害になりました。
言いたいことが言えない。
覚えられない。
失敗ばかりする。
周りから理解されず、
自分でも苦しい毎日でした。
それでも、
心まで壊れたわけではありません。
人格も。
優しさも。
夢も。
プライドも。
全部、ちゃんと残っています。
ただ、それを表現することが難しくなっただけなのです。
⸻
接し方ひとつで人生は変わる
今回の画像にもまとめましたが、
私が41年間の経験で感じた大切なことがあります。
* 見た目で判断しない
* 「できない人」ではなく「傷ついた人」と理解する
* 急がせず待つ
* 一人の大人として尊重する
* 短く、ゆっくり、一つずつ伝える
* 気持ちに寄り添う
* 安心できる環境をつくる
これだけで、
本人の安心感は大きく変わります。
安心すると脳は働きやすくなります。
焦りや不安が減ることで、本来持っている力を発揮しやすくなるのです。
⸻
この本を書いた理由
この本を書いた理由は一つです。
「高次脳機能障害を知ってほしい。」
その思いだけでした。
ありがたいことに、本は病院や支援職、セラピストの方々、当事者やご家族にも読んでいただきました。
「知らなかった。」
「接し方が変わりました。」
そんな言葉をいただくたびに、本当に書いて良かったと思っています。
⸻
最後に
高次脳機能障害は、
「人格の障害」ではありません。
脳に傷を負っただけです。
だからこそ、
どうか見た目だけで判断せず、
一人の人間として尊重してください。
ゆっくり話し、
ゆっくり待ち、
温かく接していただけるだけで、
その人の安心感は大きく変わります。
理解されること。
尊重されること。
大切に扱われること。
それこそが、高次脳機能障害のある人にとって、何より大きな支援なのだと、私は41年間の経験を通して実感しています。


