第4話


時間通りに働く勇気


ある日、僕は小さな実験を始めることにした。


ルールはシンプルだ。

8:30スタート

午前は整える

午後は集中して5件

必要なら正当に残業申請


ただそれだけ。


でも、僕にとっては

とても勇気のいる挑戦だった。



いつも「いっぱいいっぱい」の脳


僕には高次脳機能障害がある。


だから、いつも心の中は

どこかいっぱいいっぱい。


余裕がない。


本当は

早く仕事を始めたい。


早くやらないと不安になるから。


でもその結果、

どうなるか。


やりすぎてしまう。


そして、

最後には限界がくる。



無理をしないルール


だから決めた。


8時半スタート。


そして


定数だけやる。


無理をしない。


ルーティーンを守る。


それだけ。


でも人間は面白い。


無理して頑張っていると

心の中に


不平不満


が生まれる。


「もっとやらなきゃ」

「自分だけ頑張っている」


そんな気持ちが

いつの間にか心に溜まっていく。


でも今回の実験では

それも手放すことにした。



周りの目より、自分の心


「周りからどう思われるか」


それはもう関係ない。


一番大切なのは


自分とつながること。


1分でもいい。


自分の心とつながる。


「今の自分はどう感じている?」


それを聞いてあげる。



午前は整える時間


午前中は

あまり頭を使わない作業をする。


これは

記憶障害の脳にはとても大切な時間。


いきなりアクセル全開にすると

脳がパンクしてしまう。


だからまずは


整える。


ゆっくり整える。



調子に乗らない


もう一つ大事なことがある。


それは


調子に乗らないこと。


調子がいいと

人はつい頑張りすぎてしまう。


「まだできる」

「もう少しやろう」


そうやって

やりすぎてしまうと


後から集中できなくなる。


だから僕は決めた。


やりすぎない。



正当な残業申請


そして必要なときは


正当に残業申請する。


これは


自分を大切にする行為だ。


きちんと仕事をしたなら

きちんと報酬をもらう。


それは

当たり前のこと。


でも以前の僕は


「もっとやらなきゃ」


という気持ちに支配されていた。


その心と

今回、さよならすることにした。



罪悪感はいらない


残業申請に


罪悪感はいらない。


それは


正当な行為。


むしろ


自分を一番大切に扱う行為。


そう気づいた。



心の変化


この働き方を始めてから

ある変化が起きた。


仕事の質が上がった。


焦りが減り

集中できるようになった。


そして何より


心が軽い。



魂の成長


この出来事を


宇宙の視点から見ると

とても面白い。


僕は今


魂の成長をしている。


鏡の法則で言えば


自分を大切に扱うと

世界も自分を大切に扱う。


そういう流れが

生まれてくる。



17歳の僕が見たら


もし

17歳の頃の僕が


今の僕を見たら


きっとこう言うと思う。


「勇気あるね。」


昔の僕は


能力や努力で

自分の価値を証明しようとしていた。


でも今の僕は


自分を大切にすること


を選んでいる。


それは


もしかしたら

一番勇気のいることなのかもしれない。



人は


頑張ることは教わる。


でも


自分を守ることは

なかなか教わらない。


だからこそ

僕は思う。


時間通りに働く勇気。


それは


自分の人生を

大切に生きる勇気なのだと思う。