通勤の朝に出会った、二度と同じにはならない景色



普段は在宅勤務。

東京へ向かうのは、二週間に一度だけ。


まだ夜が名残を残す時間、

夜明け前の電車に乗る。


静かな車内。

電車の窓から、ゆっくりと世界が目を覚ましていく。


朝日が昇り、

その光に照らされた畑が、淡く輝きはじめる。

地表には、まるで雲海のような霧。

空の色と地面の白が溶け合って、

現実なのに、どこか幻想的な風景が広がっていた。


凍っていた地面が、

朝の光に触れて、少しずつほどけていく。

「溶けていく」というより、

「目を覚ましていく」という感じ。


ああ、きれいだな、と思った。

ただそれだけで、胸が満たされた。


きっと、

あの空の色も、

地面を覆う霧の形も、

同じものは二度と見られない。


この瞬間だけの、スペシャルな風景。


地球に生まれて、

こんな一瞬に立ち会えて、

それにちゃんと気づけて、

本当によかった。


すべてが、無理なく、

静かに、調和している。


今日は、いい一日の始まりだ。