第4話|自然は、誰のことも評価していなかった

―― 無条件の愛を「考える前」に、感じていた話

自然の中で、
「評価されていない」と初めて感じた瞬間。

それは、
とても穏やかな日、
太陽の光を、ただ浴びていたときでした。

何かを考えていたわけでも、
答えを探していたわけでもありません。

ただ、
光があって、
あたたかくて、
そこに立っていた。


体が、先にゆるんだ

そのとき、
一番ゆるんだのは、
体のどこか一部分ではなく、全体でした。

特に、顔。

気づいたら、
顔がゆるんでいた。

無理に笑おうとしたわけでもなく、
安心しようと決めたわけでもない。

ただ、
穏やかなエネルギーが、
体の中に入ってくるような感覚がありました。


「〜しなければならない」は、存在しなかった

自然の中にいるとき、
「こうしなければならない」という思考は、
本当に、どこにもありません。

頑張らなきゃ、とか
ちゃんとしなきゃ、とか
意味を見つけなきゃ、とか

そういうものが、
最初から存在していない。

あるのは、

「あったかいな」
「気持ちいいな」

それだけ。

何も考えていないのに、
満たされている。

自然と一体化しているような、
とても静かな感覚でした。


僕も、自然の一部だった

太陽や空気や水を、
人のように感じたことはありません。

でも、
はっきりと感じることがあります。

ああ、自分も自然の一部なんだな、と。

障害者だったときの自分も、
健常者だったころの自分も、
過去の自分も、今の自分も。

全部ひっくるめて、
この世界の中に、
最初から含まれていた。

世界に、
優しく見守られている。

そんな感覚が、
今は確かにあります。


自然がくれた、たった一言

もし今、
自然が僕に一言だけ
声をかけてくれるとしたら。

きっと、
こんな言葉だと思います。

「温かく見守ってるよ」

励ましでもなく、
評価でもなく、
期待でもなく。

ただ、
そこに在ることを許す言葉。


無条件の愛は、特別なものじゃなかった

無条件の愛は、
何かを乗り越えた先に
手に入れるものじゃありませんでした。

考える前に、
気づく前に、
もう、包まれていた。

できる・できない
障害がある・ない
過去がどうだったか

そんなこととは、
一切関係なく。

ただ、生きているということ自体が、
このあたたかい世界の中に
含まれている。


この回は、
何かを理解するための話ではありません。

思い出すための話です。

あなたも、
もうずっと前から、
評価されていなかった。

ただ、
温かく見守られていただけ。

次回は、
その世界を、
どうやって日常の中で生きていくのか。

そこを、ゆっくり見ていきます。

ここまで読んでくれて、
ありがとうございました。