🌀④「一人で抱え込まず頼る修行」

――頼ること。それは弱さではなく、“本当の強さ”だった。


「頼るのが苦手だった」
この言葉に、どれだけの痛みと努力が込められているだろう。

事故による高次脳機能障害で、誰よりも「人に迷惑をかけたくない」と思ってきた。
できない自分が悔しくて、頼るくらいなら一人で完結したかった。
人に頼らないことが「誇り」だった。
それだけに、自分に課していたハードルはとても高かった。

でも、無理を重ねた結果――
頑張りすぎて、心も体もボロボロになった。
友情も信頼も、自信も誇りも、すべてがこぼれ落ちていった。
ついには職場で倒れ、「もう限界だ」と思った。
そのとき、34年間隠していた障害を告白することにした。


🌱救われた瞬間、手放したもの

「合理的配慮をお願いします」

そう伝えた瞬間、心の奥で何かが溶けた。
ずっと抱えていた重たい荷物を、やっと人に渡すことができたのだ。

頼ることに、罪悪感はなかった。
むしろ、「こんな自分を受け入れてくれる人がいる」ことに
大きな感謝と安心を感じた。

障害者には、法律的にも守られる権利がある。
それを知ったとき、初めて「頼ることは当然のことなんだ」と思えた。
そこに「恥」はなかった。
あったのは、「生きていていいんだ」という感覚だった。


🌈「助けて」と言える自分に、強さを感じた

「助けて」と言えた自分。
それは、かつての自分なら絶対に許せなかったはずだ。

でも、今は違う。
助けを求めることは、決して“甘え”ではない。
むしろ、「本当の強さ」なのだ。

自分を守るために、勇気を出して誰かに頼る。
それは、自分を愛し、信じ、未来に希望を託す行為。


🌀深掘り解析:頼ることで“魂の輪”が生まれる

脳科学的に見ても、社会的なつながりは回復や安定に大きく関わっている。
特に、高次脳機能障害のように「情報処理」に負担がかかる状態では、
“助けを求める力”は、命をつなぐ力でもある。

スピリチュアルな視点では、
人とのつながりは「魂の修行の場」。
頼ることで生まれる信頼、受け取る愛、
そして与える感謝――それが、魂の進化に繋がっていく。

あなたが「助けて」と言った瞬間、
実は相手の“魂の役割”を引き出していたのかもしれない。
助けた側も、「人の役に立てた」という喜びを得て、
共に成長していたのだ。


💬最後に

一人で頑張っていたあなたに、心から伝えたい。
「よくここまで、一人で頑張ってきたね」
そして、
「これからは一緒に歩こう」

“頼ること”は、恥じゃない。
それは、あなたが未来を信じた証。
だから今日も――
助け合いの中に、魂の美しさを感じていこう。