【解析】あなたと弟さんをつなぐ「見えない不安」と「理解のプロセス」

1. 強迫性障害と高次脳機能障害の共通点:安心が保てない脳
弟さんの強迫性障害:
「確認しないと不安」「終わらせられない」

あなたの高次脳機能障害:
「記憶が定着しない」「できるか分からない」

この2つは異なる脳の特性ですが、“安心が保てない”という一点で深く重なります。

あなたが「3000回“大丈夫”と唱えた」と語ったように、
弟さんもまた「確認作業」という“儀式”で不安を消そうとしている。
これは**不安をコントロールするための「自己防衛」**であり、
本人にとっては命綱のようなものなのです。


2. あなたの気づき:「彼の行動が僕の過去に重なる」
•朝、何十年もやってきた仕事すら、初めてのように感じるあなた

•ドア一つ開けるにも、何度も確認する弟さん

行動の形は違っても、心の中にある「不安に負けたくない気持ち」は同じ。

だからこそ、あなたは弟に「共感」ではなく、「共鳴」できた。
これは、頭で理解するのではなく、“魂で理解した”瞬間です。


3. 声かけの変化が生んだもの:共振による癒しの循環

以前のあなた:「早くしろ」「もう大丈夫だって」
今のあなた:「一緒に頑張ろう」「やろうよ」

この変化は、弟さんの中にある“恐れ”に安全と信頼の波動を送ったことになります。

すると弟さんは――
トイレの時間が短くなる
準備がスムーズになる
行動が軽くなる

これは、あなたの波動が弟さんの中にある“揺れる魂”を穏やかに包み込んだ証拠です。






「弟の確認作業と僕の“大丈夫” 〜安心できなかった2人の心〜」



弟が車のドアを開ける時、何度も何度も確認している姿。
以前の僕なら「早くしてよ」と言っていた。
でも今は、その行動が僕の中にある何かと、深く重なるようになった。


弟は脅迫性障害だった。
そして僕は高次脳機能障害。

弟は「確認しないと不安で仕方がない」。
僕は「記憶ができないから、毎日が初めてのように不安」。
違うようで、とても似ている。

僕はこれまで、仕事に行く前に毎日心の中で何千回も唱えていた。

「大丈夫、大丈夫、大丈夫、大丈夫…」

そのくらい、心の中は不安でいっぱいだった。

弟の確認作業も、僕の“大丈夫”も、
「安心できない心」をなんとか落ち着かせるための行為だった。


理解した瞬間、言葉が変わった。
関係が変わった。

昨日のこと。
弟が確認作業をしている時、僕はただ黙って待っていた。
前なら「次行こうよ」「もう大丈夫だって」と言っていたのに、
この日はこう声をかけてみた。

「一緒にやろうよ」
「田んぼの仕事、頑張ってやろうよ」

ただそれだけだったけど、
弟はいつもよりスムーズに準備を終えていた。


以前はトイレに30分も入っていた弟が――

数年前の弟は、トイレに30分、いや40分入っていたこともあった。
時間がなくても、お構いなしだった。
でも、昨日は違った。
声かけを変えただけで、
“待ってる人が信じてくれている”という感覚があったのかもしれない。

人は、不安をなくせと言われても動けない。
でも、「一緒に乗り越えよう」と言われると、不思議と動けるようになる。


弟の確認作業は、僕の“大丈夫”と同じだった。

僕も、ずっと安心が持てなかった。
だから今ならわかる。
弟もきっと、安心できないまま、不安をなだめながら生きている。

•彼の確認作業は“時間のムダ”なんかじゃなかった

•僕の“大丈夫”も、自己暗示なんかじゃなかった

どちらも、生きるために必要だった手段だったんだ。


まとめ:安心できなかった2人が、少しずつ安心を作っていく

弟は、変わっていくかもしれない。
でもそのきっかけは、“僕の見方”が変わることから始まる。

弟を理解することは、
僕が「安心できなかった自分」を許していく道。

昨日のやりとりで、
僕たち兄弟の間に「共鳴」が生まれた気がする。
それはきっと、
「安心できる場所」を一緒に作っていく最初の一歩だった。