第4章


「そのままでいい」


――欠点さえも愛せたとき、人生は輝き始める



◆ 冒頭の問い


あなたは、どんな自分でも「そのままでいい」と思えますか?

完璧じゃない、ミスもする、できないことも多い。

それでも、自分を丸ごと愛することができたら、何が変わると思いますか?



◆ 僕の体験(高次脳機能障害の視点から)


僕はかつて、**「できる自分」=「価値ある自分」**だと思っていました。

記憶力があって、スポーツができて、尊敬されていたあの頃。

でも事故のあと、高次脳機能障害になり、それらが全部できなくなったとき、

「自分にはもう価値がない」と、本気で思いました。


でも長い年月をかけて気づいたんです。

それでも僕は、ここにいる。生きている。ただ、それだけで100点なんだ。


できなくても、忘れても、何度間違えても、

それでも諦めずに生きている僕を、誇りに思おうと決めたとき、

自己肯定感の本当の意味が分かり始めました。



◆ 欠点があってこそ「人間らしい」


完璧じゃないからこそ、人は人に惹かれる。

僕は話すのが遅くなり、考えるのにも時間がかかる。

でも、そんな僕を「一緒にいると安心する」と言ってくれる人もいる。

欠点があっても、それを抱きしめて生きている姿に、人は心を動かされる。



◆ 多角的な解析


● 脳科学の視点

•**「自己受容」**は脳のストレス反応を抑え、前向きな行動を促す。

•欠点を否定し続けると、脳は緊張状態になり、回復や学習が妨げられる。

→ 「そのままでいい」と思えると、脳がリラックスして再生しやすくなる。


● 心理学の視点

•自己肯定感=条件付きではない自分への信頼。

•条件(できる/評価される)付きの自己評価では、心が不安定になる。


● 鏡の法則の視点

•自分の欠点を認められると、他人の欠点にも寛容になれる。

→ 世界が優しく見え始めるのは、自分に優しくなったとき。


● クオリアの視点

•「今ここに生きている自分」の感覚=クオリアは、欠点のある自分を肯定したとき最も豊かになる。

→ 完璧を目指すほど、感覚は貧しくなる。


● スピリチュアルの視点

•魂は、生まれる前から「欠けていること」を体験したがっていた。

→ 障害や欠点は、「魂の学びのプログラム」なのかもしれない。


● 量子力学の視点

•自分への“観測”が現実を創る。

→ 欠点も含めて「それでいい」と見ることで、人生の波が変わる。



◆ 読者への問いかけ

1.「そのままの自分」を、心から肯定できたことはありますか?

2.「できない自分」に対して、どんな言葉をかけてあげたいですか?

3.他人の欠点を愛おしいと思えた経験はありますか?

4.あなたの「欠点」だと思っていたことが、誰かを癒したことはありますか?

5.もし今日、「完璧でなくていい」と許されたら、何をしたいですか?



◆ 章末メッセージ


できるからすごいんじゃない。

諦めずに生きてるから、すごいんだ。

欠点ごと自分を愛することは、魂の深い癒しにつながる。

「そのままでいい」と思えた瞬間から、あなたの光は、いっそう輝き出す。