「このままでいい」から始まる物語 ~自己肯定感は、生きる勇気の出発点~




かつての僕は、自分のことが大好きだった。

男にも女にも好かれて、何をやってもできると信じていた。

自分に自信があって、キラキラとした希望に包まれていた。


でも、ある日を境にすべてが変わった。

高次脳機能障害という、思いもしなかった現実。

できていたことができなくなる。覚えていたことが、記憶から消えてしまう。

そんな自分を、もう“すごい”なんて思えなくなった。


約束を忘れて、信頼を失ったこともある。

それは、本当に辛かった。

でもそんなとき、僕は一冊の本を読んだ。

カーネギーの『道は開ける』。

何もできなくても、ボロボロでも、「今日一日だけ」頑張ろうと思えた。

それだけが、僕の命綱だった。



【それでも、生きているだけで100点】


WARAの船越さんが言っていた言葉がある。

「生きてるだけで100点満点」

あの言葉に、僕は救われた。


実際、僕の一日は奇跡の連続だ。

視線をちょっと動かすだけで、記憶が消える。

それでも、ひとつの仕事をやり遂げた。

覚えていなくても、またやった。何度でもやった。

だからこそ、心の底から思えるんだ。


「僕は、本当にすごい」って。



【優しさと強さは、ボロボロの中から生まれた】


障害を抱えて、何度も失敗して、それでも僕は人に優しくしようとした。

笑われても、責められても、心の中にある“優しさ”は消えなかった。

それって、すごく強いことだと思う。


今ではこう言える。


「こんな自分でも、いや、“こんな自分だからこそ”素晴らしい」って。


僕にそう教えてくれたのは、障害を理解して、応援してくれた人たちだった。

「あなたは素晴らしい」

そう言ってくれたその言葉が、僕の価値を思い出させてくれた。



【あなたも、そのままで価値がある】


もし今、同じように苦しんでいる人がいたら、伝えたい。

「あなたはそのままで価値がある」

うまくできなくたって、忘れてしまっても、怒られても、

それでもあなたは、必死に生きている。

その姿勢が、もうすでに美しい。


だから、自分を責めないで。

小さなことでも、「今日もよくやった」と言ってあげて。

あなたの存在には、確かな意味がある。



【今日、自分にかけたい言葉】


最後に、僕が毎日自分にかけている言葉を贈ります。


「あなたは素晴らしい人間です」

「今日も一日、人生を楽しもう」




自己肯定感って、特別なことを成し遂げることじゃない。

「今ここにいるだけでOK」って、自分に許してあげること。

それが人生の出発点なんだ。


障害があっても、過去がどんなでも、

あなたの本質は何も変わらない。

それに気づけた瞬間、人生は、もう前に進み始めている。