【第1回ブログ記事】


「お金は誰のもの? ― 所有から循環へ、僕の意識が変わった瞬間」





「これは僕のお金だ」

昔の僕は、そう強く信じて疑いませんでした。もらったお金、働いて得たお金、誰にも奪われたくなかった。

けれど障害を抱え、不安の中で生きるうちに、お金との関係も大きく変わっていきました。

今回は、そんな僕の「お金に対する意識の変化」を綴ります。





1. お金を「守るもの」と思っていた頃


僕は昔、「お金は自分のもの」と思っていました。

それは、子どもの頃に親や先生から教えられた「お金は苦労して得るもの」「節約しなさい」「無駄遣いはダメ」という価値観が土台にあります。

自分の稼いだお金を無駄にしたくない。損をしたくない。誰かに貸して返ってこなかった時や、投資で騙された時、本当に嫌な気持ちになったのを覚えています。


2. 「手放すこと」がもったいないと思っていた


高額な買い物や、価値が見えないものにお金を払うとき、「本当にこれにこの額を払う価値があるのか?」と自分の中で引っかかっていました。

お祝いなども、無意識に「損したくない」と思ってしまっていたこともあります。


3. お金を使うこと=愛を渡すこと?


でもある時から、気持ちよくお金を使えた瞬間が増えてきました。

たとえば、誰かにサプリや体にいいものを送ったとき、その人の笑顔や感謝とともに「お金って、愛なんだな」と思うようになりました。

「これはあなたのお金じゃありません」という本を読んだとき、その思いは確信に変わりました。


4. 循環の中に自分がいる感覚


僕は、自分が建てた高断熱の家で健康寿命を延ばせることを広めたくて、自分で雑誌を配っていました。

そうしたら、自然と自分が家を建てることにもつながって、不思議なほど流れが生まれました。

「与えることで、回って戻ってくるんだ」と感じた瞬間でした。


5. 高次脳機能障害とお金の不安


事故で障害を抱え、「稼げなくなるかもしれない」という不安に毎日押しつぶされそうでした。

でも、勉強し、副業や投資なども模索して、いざというときに備えました。

お金は“安心”の象徴でしたが、それ以上に「人と繋がれる自分」「優しさや思いを届けられる自分」が、僕の本当の価値だと今は感じています。





お金は確かに、生活を支えるもの。

でも同時に、人と人とを結びつける「愛のエネルギー」でもある。

「僕のお金」だと思っていた時は、損得ばかりが気になっていました。

でも今は、使うたびに「ありがとう」と言えるようになってきました。

お金は、自分のところに“留める”ものではなく、流していくもの。

そして、巡り巡って、ちゃんと自分にも返ってくるんです。