第7章|自分が愛おしいと思える感覚


〜本当の自己肯定感にふれる〜



「こんな自分はダメだ」と思っていたあの頃


大きな仕事の失敗で、

人の信頼を失い、自信も失い、心がボロボロになった――

そんな時期がありました。


「自分はもうダメなんじゃないか」

そう思って、自分を責め続けていました。


でも今、あのときの自分に伝えたい言葉があります。


「無理しなくていいんだよ。

一人で抱えすぎたんだよね。

それでも頑張っていたよ。偉かったね」



自分を抱きしめる力は、少しずつ育っていった


そこから少しずつ、自己肯定感を育てていきました。

でも簡単にはいかなくて――


記憶障害や疲労が積み重なり、

脳を休めること、ペースを落とすことが必要でした。


その中で、ようやく心に余裕が生まれ、

「自分を責めるのを、もうやめよう」

そう思えるようになったのです。



日々の中に、愛おしさを感じるように


今では、ほぼ毎日、自分にこう思っています。


「本当によく頑張ってるな、ありがとう」


夜、布団に入るときには、

その日1日を生き抜いた自分を抱きしめたくなる。


高次脳機能障害を抱えながらも、

日々、人のために、愛を込めて動いている。

そんな自分が、最近はとても愛おしく思えるのです。



できない自分も、まるごと愛していいんだ


本当の自己肯定感とは、

“できる自分”を誇ることじゃなくて、

“できない自分”もそのまま受け入れること。


そのことに気づいたとき、

張り詰めていた心がふっと緩んで、

自然体で生きていいんだと、涙が出そうになりました。


「こんな自分でもいいんだ」

そう思えた瞬間、世界が変わった気がしました。



自分らしさに気づいた、心躍る瞬間


魂が喜んだ瞬間、

「これが好きだったんだな」と感じた瞬間――

そこに、自分らしさがありました。


他人と比べなくても、

自分の“好き”に正直でいるとき、

僕は自分らしく生きていると思えます。



さらけ出すことで、関係性も変わっていった


障害をオープンにして、

配慮を求めることができるようになった。

それが、自分に優しくなれた最初の一歩でした。


自分と仲良くなることで、

一人(ひとり)を感じなくなり、

まわりの人も自然と話しかけやすくなった気がします。



命の危機で気づいた、一番大切な存在


「一番大切な人は誰?」と聞かれたら、

今の僕は、“自分”だと答えます。


命の危機を感じたとき、

自分がどれだけ頑張ってきたか、改めて知ったから。


自分を大切にし始めてから、

人生は無理のないものへと変わり、

家族との関係も、少しずつ優しいものへと変化していきました。



僕が僕に贈る言葉


あなたは素晴らしい人間です。

愛にあふれた存在です。

魅力的で、誠実で、優しくて。

心が宇宙のように広くて――

もっと自分らしく、もっと輝いて生きましょう。

心が躍るような人生を、共に歩んでいこうね。



今日のまとめ|“自分を愛する”という人生のギフト


自分を大切にすることで、

世界は変わります。


無理せず、自分に優しく、

「今日の自分、よくやったね」と

そっと言ってあげられる心。


それが、あなたの未来をやさしく照らしていきます。