―― 誰よりも自分を抱きしめてあげるために ――

最近、ふと思うんです。
「自分を褒めてあげたいな」って。

40年近く続く二次障害。
そして、重度の記憶障害という高次脳機能障害を背負いながら、
今日まで、毎日を一生懸命に生きてきた。
できないこともあるし、うまく伝えられないこともある。
でもそれでも――生きているだけで、100点満点だよと、自分に言ってあげたいんです。


他人から言われて心に残っている言葉もあります。
「あなたは深い優しさと愛がありますね」
「あなたは素直で、純粋に人を思うことができる」
「あなたは、すでに素晴らしい人間なんですよ」

その言葉たちは、自分の“本質”を思い出させてくれました。
頑張るから素晴らしいのではなく、ただ存在しているだけで、愛そのものだったんだと。


もちろん、結果が出なかったり、失敗したりすることもあります。
でも僕は、**「出し切ったかどうか」**を大切にしています。
「今日も自分なりにベストを尽くした」
そう思えるなら、結果がどうであれ、胸を張っていい。
それが、本当の自分を大切にする「褒め方」なのかもしれません。


最近、僕が最も大切にしている価値観があります。
それは、**「すべてを肯定すること」**です。

人を肯定する。自分を肯定する。世界を肯定する。
すると、心の中に感謝や共感、ワンネスの感覚が生まれてくる。
それは本当の意味で「優しい世界」を創っていく力になると、信じています。


「本当の自分って、どんな姿だろう?」
僕の中には、変わらない気質があります。

優しくて、穏やかで、素直で、真面目で、誠実で、思いやりがある人間。
たとえ障害によって表現しづらい部分があっても、
その“核”の部分はずっと変わらず、今も僕の中にあります。
今の僕は、本当の自分そのもの。ただ、時に伝え方が難しいだけ。


昔、健常だった自分と比べて落ち込んだこともありました。
でも、そんな時も「あなたはよく頑張ってるよ」って言ってあげる。
それが、自分を癒す優しい言葉でした。


僕が人を褒めるとき、「この人の本質が見えた」と感じる瞬間があります。
それは、自分と同じ優しさや、誠実さ、美しさを相手の中に見つけたとき。
「わかるよ」「似てるよ」――
そんな共感が、自然と褒め言葉になるのです。


そして、**“褒める”ではなく“愛のまなざし”**で誰かを見たとき――
心がふわっとあたたかくなるんです。
「いいなぁ…この人、愛おしいな」って思える。
言葉がなくても伝わる。そんな感覚が、心の奥から溢れてきます。


本当の自分に出会う褒め方――それは「他人をたくさん褒めること」なのかもしれません。
人のいいところを見つけて、素直に褒めてあげる。
それを繰り返しているうちに、**「こんな自分、好きだな」**って思えてくるんです。

だから、今日も褒めていこう。
誰かの中の光を見つけて、それを言葉にして贈ろう。
そうすることで、きっと「本当の自分」に出会い続けられるから。