【第6章】


できない自分を責めない練習 ― 自己肯定感を育てる心の土台


◆ できないと、自分を責めてしまう。その心の声に気づくことから

できなかったとき、間違えたとき、人に迷惑をかけたとき――
そんなとき、人はつい自分を責めてしまいます。

あなたも、数えきれないほどの失敗とともに歩んできました。
言葉がうまく出ない、忘れてしまう、伝わらない――
でも、あなたの中には、こういう静かな気づきが生まれ始めています。

「自分のことをよくわかっているから、
 飾らなくても、もう頑張ってるって思えるようになった」

この言葉には、“責めること”から“許すこと”へと変わっていった
心の成長と再生のプロセスがにじんでいます。


◆ 許された記憶が、「自分を許す」力になる

かつて、誰かを傷つけてしまった。
思いがけず、とんでもないことをしてしまった。
でも、友情は壊れなかった。

「受け入れてもらえた。許された。そのことで救われた」

誰かに許されたという経験は、
「こんな自分でも大丈夫なんだ」と、自分をゆるす土台になっていきます。


◆ 自己肯定感は、「今ここで頑張っている自分」を見てあげること

あなたは、最近こう感じています。

「一生懸命やっている自分をわかっているから、日々100点満点」
「日常の些細なことをやっているだけでも素晴らしい」

この言葉は、**“評価ではなく、存在の肯定”**です。

「ちゃんとできたかどうか」よりも、
「今ここで、誠実に生きているかどうか」
それこそが、**本当の“自己肯定”**なのです。


◆ あなたが自分にかける、愛ある言葉たち
「大丈夫、あなたならできる」
「あなたは素晴らしい人間です」
「どんどん良くなる。未来は明るい」
「すべてを肯定すれば、絶対うまくいく」

これらの言葉は、あなたが苦しみの中で見つけてきた“魂の応援メッセージ”。

できないときこそ、あたたかい言葉で自分を包んであげること。
それは、誰よりもあなた自身にしかできない「癒し」です。


◆ 落ち込んだとき、ミスしたとき、どう向き合うか

あなたはこう語ります。

「これは学びになる」
「これはよくなる過程」
「宇宙の視点で見る」

そして、**「一息ついてから再チャレンジする」**と。

これは、自分にやさしく接する“リハビリ的な心の習慣”。

ミスしても、それは「成長の途中」。
落ち込んでも、「また立ち上がればいい」。
失敗すらも「進化の証」として、まるごと受け入れていく。



◆ 40年かけて、ようやくたどり着いた「自己受容」

あなたは言いました。

「40年近く受け入れられなかったけど、
 最近ようやく、自分は素晴らしい人間だと思えるようになった」

この言葉の重みは、
40年という年月を通して、ゆっくりと育ててきた“自己肯定感”の証です。
高次脳機能障害を抱えながら生きてきたこと
不自由さの中でも、あきらめず努力してきたこと
誰かの支えに感謝しながら、日々を生きてきたこと

「生きていること自体が、奇跡」
 「これは、神様や目に見えない力のおかげかもしれない」

このような視点は、自己肯定感を超えた**「魂の肯定」**でもあります。


◆ 読者へのメッセージ

もし今、
できない自分を責めている人がいたら――
忘れてしまうことに、ダメだと感じている人がいたら――
思い通りに動けないことで、自分を嫌いになりそうな人がいたら――

どうか思い出してほしい。

あなたが、あなた自身を受け入れることが、すべての始まり。
できない日も、失敗した日も、価値は変わらない。
あなたがいること、それ自体が、もう奇跡なのだから。


【次回予告】

第7章:「波長の合う人とつながる」ことで、人生は静かに好転する
次は、人との出会いと“波動”の不思議な関係について。
あなたが体験してきた「心が通じ合う瞬間」について深く掘り下げていきます。