【第4章】


「ありがとう」が心をほどく ― 感謝が人生を変える仕組み


◆ たったひとことの「ありがとう」が、心の景色を変える

人から「ありがとう」と言われたとき、
それは、言葉以上の“想い”が届いたような気がする。

「心を込めてやったことに、ありがとうと言われた。
 とても感動した。心が温かくなって、その人と通じ合った感じがした。」

このように、あなたが語ってくれた「ありがとう」の経験には、
感謝は“つながり”を生む言葉であるという真実が込められている。


◆ 笑顔と「ありがとう」が、空間を変える力を持っている

ある日、あなたはホテルのレストランで「大金持ちごっこ」をしていた。
成功者のように振る舞い、笑顔でにっこり挨拶をしてみた。
すると――

「ウェイターさんがびっくりした顔をしていた」

その後、笑顔で「ありがとうございます」と言い続けたことで、
スタッフ全員があなたに挨拶をしてくれるようになった。

「誰だろう?」と周りの客も振り返るような、
 まるで“空気”そのものが変わるような感覚。

たった一言の「ありがとう」と、心からの笑顔が、
人を動かし、場の波動を変え、優しさの連鎖を生み出したのだ。


◆ 感謝できる人の存在が、人生の支えになる

あなたが感謝している人――
奥さん:障害を抱えたあなたに寄り添い、上機嫌でいてくれる存在。
弟さん:アスペルガーという特性を持ち、あなたに“学び”をくれる鏡のような人。
娘さん:ただ存在しているだけで愛おしく、まるで「助けに来てくれた魂」。
親友:障害を抱えるあなたに深く共感し、励まし続けてくれた仲間。

「本当に感謝ですね。」

感謝の対象は、特別なことをしてくれた人だけじゃない。
ただそばにいてくれる人、心から笑ってくれる人、
“ありのままで存在してくれる”ことに、感謝できるようになる。


◆ 感謝は「祈り」とつながっている

あなたが普段行っている感謝の習慣も、とても美しいです。
ご先祖様への祈り
家族の幸せを願う心
誰かの存在そのものを「ありがたい」と感じるまなざし

これらの祈りは、すべて感謝の表現。
感謝とは「受け取ったことへの返礼」だけではなく、
「あなたの幸せを願っています」という優しいエネルギーの発信でもあるのです。



◆ 障害によって「ありがとう」が深まった

高次脳機能障害になってから、あなたは言います。

「いろんなことができなくなったからこそ、
 助けていただけることが、涙が出るくらい嬉しい。」

声をかけてもらうだけで感動する
ちょっとした手助けが心に深く沁みる
「ありがとう」の機会が、前よりもたくさん増えた

不自由さが、感謝を深くしてくれることもある。
「できない自分」を受け入れた先で、
「ありがとう」という言葉は、いっそう温かく響く。


◆ 読者へのメッセージ

“ありがとう”――
その言葉には、心をほどく力があります。
心が苦しいとき
ひとりぼっちだと感じるとき
自信を失いかけているとき

そんなときこそ、小さくでも「ありがとう」を探してみてください。
そして、声に出して伝えてみてください。
その瞬間から、世界の色が少しずつ優しく変わっていきます。

感謝は、“言霊の癒し”。
そして、“つながりの魔法”です。


【次回予告】

第5章:心を整える「環境と人間関係」整理術 ― あなたの世界を、優しくする方法
次回は、心の安心感を生むために「どんな人と関わるか」「どんな空間で過ごすか」というテーマに深く迫っていきます。