ふと、小樽の夜道を歩いた。
冬の小樽運河。
雪はなかったけれど、空気は澄んでいて、静かに凛としていた。
灯りが水面に揺れて、石造りの倉庫が並ぶ景色は、
まるで時間が止まったかのよう。
だけど、ただ止まっているのではなく、
“今この瞬間”だけが際立っているような、不思議な感覚に包まれた。
こういう時、私は「クオリア」という言葉を思い出す。
“この瞬間だけにしか感じられない質感”
たとえば、肌に触れる空気の冷たさ。
遠くで聞こえる小さな足音。
古い街並みから漂ってくる静けさの“香り”。
目には見えないけれど、確かに感じるものたち。
それは、心の奥のセンサーが目覚めたような、
スピリチュアルな“つながり”の感覚。
誰もいない夜の運河沿いを歩いているのに、
どこかで「ようこそ」と迎えられているような、そんな気がした。
この空間と自分の波動が響き合っている、そんな瞬間。
都会の忙しさに追われる日々の中では、
つい見過ごしてしまいそうな「今ここ」のかけがえなさ。
だけど、この小樽の夜は、
“ありのまま”であることの美しさを教えてくれる。
静かなだけなのに、胸の奥がじんわりと温かくなる。
それはきっと、外の景色が心の中とつながっているから。
冬の小樽、やっぱり好きだな。
ただそこに立っているだけで、
心がふわりと整っていく。
そんな“気づき”をくれる場所が、
この世界にはちゃんとあるんだなと感じた夜でした。



