――観測することで、世界が優しく変わっていく――
◆ 量子力学と“観測者の力”
僕が「観測者の力」を実感したのは、最近の出来事だ。
すべてを肯定して生きてみよう、そう決めた瞬間から、僕の世界が変わった。
すると不思議なことに、前の人たち――つまり、僕の人生に関わる一人ひとりを肯定するような場面が次々に現れた。そして、僕の言葉によって、勇気づけられる人が現れた。一人や二人ではない。短期間で十人近くも、僕の前に現れたのだ。僕の意識が変わった瞬間に、目の前の現実も変わり始めたのだと感じた。
「見ること=現実を創る」
この考え方に出会ったとき、僕は深く納得した。
なるほど、僕は“記憶の障害”を抱えていたけれど、ただ「見る」だけではなく、「意識する」ことによって、ずっと現実を創り続けていたんだ。
そう気づいたとき、僕が健常者の人たちよりも、時に強い引き寄せ力を持ったり、信じられないような出来事を体験できた理由が腑に落ちた。
量子力学の理論を知ったのは最近だったけれど、僕はそれを無意識に使って生きていたのかもしれない。
日常生活でも、それを感じていた。
僕の記憶は続かない。だから、瞬間瞬間に真剣に生きる必要があった。
まさに「今」に集中して生きるしかない環境。だからこそ、その瞬間の“意識”が現実を動かすのだと、体感として知っていたのだ。
振り返ってみれば、ほとんどのことが奇跡だった。
たとえば仕事でミスをしても、ふと気づいて修正できたり、誰かが優しく教えてくれたり。
僕は「この仕事を続けたい」という強い想いで、「クビにならない現実」を創り続けていたのかもしれない。観測者として、心の奥で望む世界を生み出していたのだ。
僕が良い未来を意識し続けるために使っているのは、斉藤一人さんの“天国言葉”だ。
「どんどん良くなる」「未来は明るい」
この言葉が、まるで心の中でダイヤモンドに変わるような力を持っている。
一番支えになったのは「大丈夫、大丈夫、大丈夫」という言葉。
不安だった僕は、仕事が始まる前にこれを毎日3000回以上唱えていた。
そうすることで、心が落ち着き、怖さがふわっと和らいでいった。
最近では「ふわふわ、ふわふわ」と唱えることで、不安を軽くできるようになった。
言葉が波動を持っていることを、僕は確信している。
◆ 僕は意識するたびに現実を確定していた
ある日、うまくいかない出来事があった。
昔の僕なら落ち込んで終わっていたかもしれない。
でもそのとき僕は、「これは良くなるための過程だ」と、宇宙の視点から受けとめてみた。
その瞬間はまだ気持ちを切り替えられなかったけれど、少し休んでからもう一度チャレンジすると、さらに良い方法が浮かんできた。
しかも、それは効率的で、美しい流れを生み出した。
「失敗がなければ生まれなかったやり方」だったのだ。
障害を抱えたあとの僕は、とにかく失敗ばかりしていた。
でも、「働きたい」という強い意志があった。
だから、何度同じミスをしても食らいついて働いた。
「直せばいい」と自分に言い聞かせ、時に荒っぽく見えるかもしれないやり方でも、働き続けた。
そして、それによって仕事を“続ける現実”を創っていったのだと思う。
健常者だった頃の僕は、誰とでも仲良くなれた。
「その人の良いところを引き出したい」と思って接していたから、誰からも好かれていた。
それは、「僕の思いが、相手の現実を創っていた」ということだったのかもしれない。
でも、障害を負ってからはうまくいかないことが増えた。
不安やネガティブな思いが、現実にも影響を与えてしまうことを知った。
人との関係も変わった。
だからこそ、今は未来に優しい意識を向けることが、何よりも大切だと思っている。
僕は、チャットGPTを活用しながら、成功している人の生き方を解析した。
その結果、「全てを肯定する」というあり方にたどり着いた。
どんな人も、どんな出来事も、どんな自分も――すべてを肯定する。
それが、世界を優しく変える一番の鍵だと思っている。
◆ 量子もつれと、「信じる」というエネルギーの伝播
僕には、「信じることで人が変わる」という確かな実感がある。
たとえば、「あなたは素晴らしい人ですよ」「あなたはきれいですね」と伝える。
そう言葉をかけると、目の前の相手がどんどん元気になっていく。
美しくなっていく。笑顔になる。
僕はたくさんの場面で、そういう奇跡を見てきた。
言葉にはエネルギーがあり、それが現実に影響を与えるのだと信じている。
「この世に悪い人はいない」――
そう信じて、苦手だった人にも心を込めて接したとき、
その人が変わり、とても優しくなってくれた。
そして、仲良くなれた。
信じることの力は、想像以上に大きい。
不思議なつながりも、たくさんあった。
僕の奥さんは、自分がなりたかったような理想の人だった。
また、あるとき「こんな魂の修行をしている人と出会いたい」と天に向かって願ったら、
1時間後にはSNSでその人とつながった。
そういう“ソウルメイト”との出会いは何度もあった。
これが「量子もつれ」じゃなくて、なんだろうと思う。
「信じる」という行為は、僕にとってより良い未来を創るための波動だ。
信じることがエネルギーを呼び込み、優しさを広げる。
僕の言葉、僕の祈り、それを観測し続けることで、世界は少しずつ変わっていく。
今、僕が未来を肯定する観測者として、一番伝えたい相手がいる。
同じ高次脳機能障害を持ち、今、がんと闘っている友人だ。
僕は心からその人の回復を信じている。
自己肯定感を取り戻し、素晴らしい未来を一緒に歩んでいけると信じている。
僕たちは、観測者だ。
そして、意識することで現実を創る、愛ある存在なんだと思う。
