『すべては意識と愛で変えられる ― 僕の中に眠っていた奇跡』



第1章 事故と再生 ― 僕の人生がゼロになった日

1. 無意識の喪失

事故の記憶はない。ただ、気がついたら「別の世界」にいた。友人から「頭を抱えてのたうちまわっていた」と聞かされても、自分には何一つ思い出せない。
そして何よりも恐ろしかったのは、「思い出せない」という事実そのものだった。
その恐怖に突き動かされ、1時間泣き続けた。あの涙は、魂の叫びだったのかもしれない。

2. 意識しないと消えていく日常

先生の「外でやろう」という一言を受け、立ち上がった瞬間、視線をそらしただけで「何をするのか」忘れてしまった。
記憶は瞬間で消える。視線を変えただけで、すべてが消える。
その日から、24時間「意識」で自分を保ち続ける生活が始まった。

3. 人間関係の喪失と自尊心の崩壊

友達との会話、交わした約束、簡単な作業――すべてが破綻していく。
自分はかつて優等生だった。勉強も運動もでき、尊敬される存在だった。
だが今では、小学生でもしないようなミスを重ね、信頼を失い、人間関係も壊れていった。
“先生”と呼ばれた自分が、“できない人”になっていた。

4. 希望をつなぐ唯一の光

それでも生きようと思えたのは、「以前の自分」がいたからだ。
輝いていた日々、努力が報われた時間。
「戻りたい」その一心で、自分を奮い立たせた。
この障害も、きっといつか乗り越えられると信じて。

5. 涙の中で叫んだ想い

夜の散歩道、何度も涙が止まらなくなった。
どれだけ頑張ってもできない虚しさに押しつぶされそうになりながら、それでも心のどこかでは「明日こそは」と思っていた。
自然を感じているときだけは、頭が冴えていた。小さな成功をドーパミンのように積み重ねていた。
でも、それでは埋まらない深い喪失感が、夜になると押し寄せてきた。

魂からのメッセージ ― 第1章の終わりに

同じように苦しんでいる人へ
とにかくもがいて、もがいて。
自分が生きたい未来に向かって、どんなに遅くても、どんなに小さくても、歩みをやめないこと。
その一歩一歩の先に、奇跡は必ずやってくる。
僕がそうだったように――。

今の僕から、あの時の僕へ
あれは魂の修行だったんだね。
でも、よくここまで登り詰めたと思うよ。
あの日々があったから、今がある。
だから胸を張って言おう。
「絶望が始まりだった」と。

未来の自分へ、魂の手紙
俺は――
どうしても成功したかった。
だから諦めなかった。
絶対に成功してやるって、強く強く思っていた。
その思いを、君が今も持っていてくれたなら、それだけでいい。