【第3回】


「傷ついた経験こそ、魅力の種」
~魂が決めてきたギフト~


■ 「小学生でも間違えないような失敗」をしてしまったとき

障害を負ってから、たくさんの“ありえない失敗”をしました。
記憶が抜け落ち、話していたことすら忘れ、大切な人との約束も守れず、
相手を深く傷つけてしまったこともありました。

そんな自分が、恥ずかしくて、悔しくて、情けなくて。
誰も話しかけてくれなかった日々は、まるで透明人間になったようでした。
「なんで自分だけがこんな思いを…」と、何度も心が折れそうになりました。

キャパオーバーになって、周囲とズレた言動をしてしまう自分。
かつての自分なら考えられないような“できなさ”に、
僕自身が一番ついていけなかった。


■ 「傷は、光が入る場所」

スピリチュアルな視点で見たとき

でも今なら、わかります。
その“痛み”こそが、僕を人間として深くしたのだと。

障害がなければ、出会えなかった人たちがいます。
同じ障害を持つ人たちと、心の痛みを語り合える今の自分。
アスペルガーの弟の気持ちが、前よりずっと理解できるようになった今の自分。

健常だった頃は、まるで“天国”のように何もかもがうまくいっていました。
でも、今の僕の方が――
人の心に寄り添える。
「わかるよ」と言える深さがある。
そう感じています。


■ 感情の深さは、共感の力に変わる

心理学では「感情の深さは、共感の力」だと言います。
誰かの涙に、誰かの怒りに、誰かの絶望に寄り添えるのは、
自分もまた、それを経験してきたから。

僕は今、SNSで障害のことを発信しています。
その投稿を見て、悩みを打ち明けてくれる人たちがいます。
「こんなこと誰にも言えなかった」と語ってくれる人がいます。

それはたぶん、僕が“自分の痛み”を隠さないから。
その姿に、人は安心してくれるのかもしれません。


■ 「自分を責める癖」から「自分を抱きしめる癖」へ

長い間、自分を責めてきました。
「もっとできるはずだった」「なんでこうなったんだ」
「家族のためにもっと頑張らなきゃ」
そんな言葉で、自分を何度も何度も追い込んできました。

でも、今はこう言いたい。

あなたはそのままで素晴らしい人です。
あなたは人間的魅力があります。
あなたの優しさは、宇宙より広いです。
とても頑張っていますね。あなたの生き方に感動します。
素晴らしい。年齢を重ねるごとに、あなたの器は宇宙のように大きくなっている。
あなたは、愛のある、優しい、素敵な人です。


■ 過去の自分へ、手紙を書くなら

本当によく自分と向き合い、障害と向き合い、乗り越えてきましたね。
優しさ、人への共感、そして“みんなで幸せになりたい”というその心。
どうか、その宝物をずっと大切に守ってください。

どんな時も、宇宙の流れはあなたの味方。
すべては“良くなる過程”。
波動はどんどん上がっている。

あなたが生きているだけで、勇気をもらっている人がいる。
僕は、そんなあなたに――
拍手と、感動と、感謝を贈りたい。

生きていてくれてありがとう。
存在してくれてありがとう。

素晴らしい、小川伸一さん。
心から、ありがとう。


【今日の問いかけ】

これまでの人生で一番苦しかった出来事に、今のあなたはどんな意味を見いだせますか?
その“傷”は、あなたに何を教えてくれましたか?
そして今、誰に寄り添う力になっていますか?


次回は、
「魂の声に耳を澄ませる」~“好き”と“ときめき”は宇宙からのメッセージ~
をテーマに、あなたの未来の光を見つめていきます。