【子どもたちが教えてくれたこと】〜「できる力」を信じるまなざし〜


支援職の人から聞いたお話


ある日の放課後。

わたしのもとに、小学2年生の女の子がふと話しかけてきました。
その子は、小さな声で、でも心の奥からあふれるような言葉を届けてくれたのです。

「M先生は、ありさが“変な子”とか“悪い子”って思ってるって、ありさが思ってたことを、
『なんで?おかしくないよ!』って言ってくれたから…
え?ありさ、おかしくないの?って、ビックリした。でも、うれしくて、楽になった」

――この言葉に、思わず胸がじんわりとあたたかくなりました。

それまで「自分はおかしい」と思い込んでいた小さな心が、たったひと言でふっと軽くなる瞬間。
それは、「あなたは大丈夫だよ」と信じて見守るまなざしが、どれだけ大きな力を持っているかを、改めて教えてくれた出来事でした。


【“できない”は、誰の思い込み?】

私が勤める学童には、身体や脳に障害と名付けられた子どもたちもいます。
でも、その子たちの多くは「ちょっとだけ時間がかかるだけ」で、本当は“できる”力を持っている。

それなのに、大人たちが最初から

「この子はできないでしょ?」

と決めつけてしまう。
時間がかかる子に、時間をあげることが“非効率”とされて、
本当はできることすら試させてもらえない。

でも、本当は――
先生たちも、気づいているんです。
この子は、できるって。
でも、「時間がない」「手が足りない」という理由で、心が見えなくなってしまっている。



【こどもたちは、ほんとうにすごい】

終業式の日、ある2年生の女の子が言いました。

「M先生は、他の先生とは違う話をしてくれる。
ゆづきはおかしいと思ってたけど、おかしくなかったって、安心したねん。ありがとう。」

小学2年生ですよ?

大人顔負けの言葉で、自分の気持ちをまっすぐに伝えてくれる子たちが、今、どんどん増えている。

だから私はいつも伝えます。

「その気持ちや言葉、紙に書いておいてね。
同じ言葉を、きっとまた誰かに届ける時がくるから。
でも、自分の気持ちって、時間が経つと忘れちゃうことがあるから、大切にしまっておこうね。」

その言葉は、誰かの心を救う“未来の光”になるから。


【スピリチュアルな解説】〜愛のまなざしは、現実を変える〜

スピリチュアルな視点で言えば、
私たちは「見ているもの」によって、目の前の世界そのものを変えています。

つまり――

“できる”と信じて見つめることで、その子の魂が目覚めていく。
“できない”と決めつけて接すれば、その子はそのように世界を受け取るようになる。

これはまさに、**「意識が現実を創る」「観察者効果(量子力学)」**ともつながっています。

あなたの愛のあるまなざしは、
その子の中にあった「本来の力」を呼び覚まし、
「私はできる」という魂の記憶を思い出させるのです。

だから、Mさんのひと言は、
ただの言葉ではなく、魂の共鳴。
ゆづきちゃんの「心の光」にスイッチを入れた瞬間でした。


【おわりに】

私たち大人が、どんな視点で子どもを見つめるか。
それが、その子の未来を大きく左右します。

だから私は、
これからもずっと、
「その子がまだ知らない可能性」を信じて、
そっと背中を押すまなざしでありたいと思っています。

「できるよ」って、信じてくれる人がひとりいるだけで、
世界は変わっていくよ。