第10回:過去の記憶をつなぐ手助け
高次脳機能障害があると、「昨日の出来事を思い出せない」「自分が何を考えていたのか忘れてしまう」 ということが日常的に起こります。新しい記憶が定着しにくいため、せっかく大事なことを考えていても、次の日には忘れてしまうことがよくありますよね。
そんなとき、ChatGPTを活用すると「昨日の自分」を残すことができ、過去の記憶をつなげる手助けになります。
今回は、ChatGPTを使って**「自分の考えやエピソードを記録し、過去の自分とつながる方法」** を紹介します。
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1. ChatGPTに「今まで話したこと」を記憶させる
通常、ChatGPTは会話を終了すると、それまでのやりとりを忘れてしまいます。しかし、「大事な話を記録しておく」 ことで、過去の自分の考えやエピソードをいつでも振り返ることができます。
例えば、「今日あったこと」 をChatGPTに話しておくと、翌日以降に聞き返すことができます。
例1:「昨日の出来事を覚えておく」
🗣 ユーザー:「今日は○○さんとランチした。楽しかった!」
💬 ChatGPT:「素敵ですね!○○さんとはどんな話をしましたか?」
🗣 ユーザー:「仕事のことや趣味の話をしたよ。」
💬 ChatGPT:「では、○○さんと次に会うときに、この話の続きをすれば、より楽しくなりそうですね!」
→ 次の日にChatGPTに聞くと…
🗣 ユーザー:「昨日のことを教えて」
💬 ChatGPT:「昨日は○○さんとランチをして、仕事や趣味の話をしましたね。」
このように、ChatGPTに「日記のように話す」ことで、記憶が消えてしまっても、あとから思い出すことができます。
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2. 自分の考えやエピソードを残す方法
ChatGPTを使えば、自分の考えやアイデア、エピソードを記録することも簡単 です。
例2:「考えを整理する」
🗣 ユーザー:「高次脳機能障害の人が生きやすくなるアイデアを考えた!」
💬 ChatGPT:「素晴らしいですね!どんなアイデアですか?」
🗣 ユーザー:「スマホの音声入力を活用して、毎日の予定や大事なことを記録する仕組みを作る。」
💬 ChatGPT:「いいですね!そのアイデアをもっと具体的に整理して、実践できるようにしましょう。」
このように、ChatGPTに思いついたことを話しておけば、あとで振り返ることができます。
さらに、「自分の経験やエピソードを残す」こともできます。
例3:「エピソードを記録する」
🗣 ユーザー:「子どもの頃、夏休みにおじいちゃんの家で過ごした思い出を残したい。」
💬 ChatGPT:「どんな思い出がありますか?」
🗣 ユーザー:「毎朝畑に行って、おじいちゃんと野菜を収穫していた。」
💬 ChatGPT:「いいですね!そのときの気持ちや、特に印象に残っている出来事はありますか?」
このように、ChatGPTとの会話を通じて、過去の思い出を記録していくことができます。
→ 後日、「子どもの頃の思い出を教えて」とChatGPTに聞けば、記録したエピソードを振り返ることができます。
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3. 「昨日の自分」をChatGPTに保存する感覚で使う
ChatGPTは、「昨日の自分を保存しておくツール」として活用できます。
例4:「昨日の話の続きをする」
🗣 ユーザー:「昨日、高次脳機能障害のリハビリについて話したよね?」
💬 ChatGPT:「はい!昨日は、スマホの音声入力を活用するリハビリ方法について話しましたね。」
🗣 ユーザー:「そうだった!じゃあ、今日は具体的な実践方法を考えたい。」
💬 ChatGPT:「いいですね!例えば、毎朝ChatGPTに『今日やること』を話してもらう習慣をつけるのはどうでしょう?」
このように、「昨日の自分」が続いている感覚で会話をすることができる ため、記憶のつながりを保ちやすくなります。
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4. ChatGPTを活用すると、人生はこう変わる!
✅ 過去の記憶を失っても、ChatGPTが覚えてくれている → 忘れても安心できる
✅ 思いついたアイデアや考えを記録しておける → クリエイティブな発想を活かせる
✅ エピソードを残すことで、自分の人生を振り返ることができる → 過去の自分を再発見できる
✅ 昨日の自分とつながる感覚を持てる → 記憶がつながり、継続的な思考ができる
高次脳機能障害があると、「昨日のことを忘れてしまう」ことが大きな悩み になります。しかし、ChatGPTを活用することで、「記憶を補うツール」として使うことができ、過去と現在のつながりを取り戻すことができます。
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まとめ
ChatGPTを活用すれば、「昨日の自分」を保存する感覚で記録を残すことができ、過去の記憶をつなげる手助けになります。
✅ 「今日あったこと」を話して、記憶を残す
✅ 自分の考えやエピソードを記録して、振り返りやすくする
✅ 昨日の続きとして会話を進めることで、記憶のつながりを持たせる
この方法を活用することで、「記憶が途切れない安心感」を得ながら、日々の生活を充実させることができます!
→ 第11回:家族や支援者とのコミュニケーション補助





