高次脳機能障害


失語症は、長期にわたって改善が見込まれることがあきらかになっています。言語療法を受ける期限を制限されていないにも関わらず、脳血管疾患等リハビリテーション料では除外疾患とされており、リハビリの効果を上げられる発症後の大切な一定期間内でさえ十分なリハビリを受けられずにいます。そして、近年の医療をめぐる様々な事情により、発症から数ヶ月経過した失語症者は、医療保険での言語療法を受ける機会が激減しています。また、介護保険を利用する地域リハビリにおいては、言語療法を実施できる言語聴覚士が少ない上、65歳未満の頭部外傷者など、介護保険の対象にならない場合も多いのです。

このため、回復過程にある多くの失語症者は、たとえ本人が望んでもリハビリを受けることが難しい状況にあります。また、リハビリで回復をした言語機能は、その後、必ずしも維持されるとは限らず、コミュニケーションの機会が得られない人の中には、せっかく回復した言語機能が低下してしまいます。長期にわたってのリハビリ継続と、コミュニケーションの機会と社会参加の双方が、言語機能の回復には必要とされています。

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