地下鉄でのこと | 都市伝説Navi

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最近は、ホラー・ミステリ系のゲーム制作、スマホゲーム、ペットの話等々。

特に都市伝説という訳でもないのですが、昨日少し怖い体験をしたのでメモ代わりに書き込み。

あれは、終電よりも少し前。地下鉄に乗ったときの出来事でした。
自分の家はそれほど遠くなかったので最初は吊革につかまったまま立っていようと思っていたのですが、
座席を見ると、だいぶ空いてます。
そこでつり革から手を離し、駅に止まったのを見計らって、スススッと座席の一番端(何か落ち着きます)に移動しました。

ちょうどその時、私は何か気になって、ふと開くドアの方に目を向けたのです
今思えば見なければよかったとは思うのですが・・・まぁ、運が悪かったのでしょう。

そこには、白いフリルのついた服を着た40代ぐらいの女性がカッと目を見開いて立っていました。
眼鏡をかけて、顔は妙に青白かったのを覚えています。

服装もそうなのですが、私はその女性の異様な雰囲気に圧倒されました。
最初は心に病を持った方なのかと考えていたのですが、よく見るとどうも違うように思えました。

上手く言えないのですが、その女性の周りだけ空間が他と切り離されたようにポッカリと浮かんで見えたのです。
こんな体験は初めてでした。
ただ、この程度であれば「ちょっと不思議だったな」程度ですませることが出来たと思います。
お酒も少し飲んでいたので、あるいは夢だったのかと思うことも可能だったと思います。


けれど、もう少しでドアが閉まる、そう私が思った瞬間それは起きました。


女性がいきなりぐっと電車内に顔を突っ込み

「バ△□ダ$%&#"!('ネ」「バ△□ダ$%&#"!('ネ」「バ△□ダ$%&#"!('ネ」

とものすごい早口で意味のわからない言葉を連呼し始めたのです。
それは呪詛のようにも、何か見えないものに話しかけているようにも見えました。

女性と目があったような気もするのですが、自分が見られている感じはありませんでした。
どちらかというと、自分の後ろを見ている。そんなように思えました。
私の座席の後ろは、当然ながら窓と闇、それにトンネルの壁しかないはずなのですが。

身体に残っていた酔いもスッとひきました。
数少ない乗客も女性を凝視し、車内は時が止まったように静まりかえりました。

女性は10数回、まったく同じ言葉を叫ぶと、ドアが閉まると同時に逃げるように去っていきました。

電車は、「何だったんだ」というような乗客たちのざわめきを載せたまま、次の駅へ向かって走り出しました。





結局、それから何があった、というわけでもありません。
しかし、女性があの時何を見ていたのか。
あるいは、あの地下鉄(乗客たち)に対し何か呪詛を吐き出していたのか。
いずれにしても、そんなことを考えると地下鉄に向かう足取りが少し重くなってしまいます。

私自身、怖い話を聞いたり書いたりするのは好きです。
人生で一度ぐらいは幽霊というものも見てみたいと思ってもいました。

ただ今回のことで、自分が体験するというのは「興味深い」とか、そんなレベルの話ではないことに気づかされました。「怖い話」は、自分が安全な立ち位置にいられるという前提の元で、初めて楽しめるものです。

今後、自分の周りで怪現象が起こらないことを祈るばかりです。