「感謝の対価」
「感謝の対価」で成り立つ世界や社会が出来れば、本当に素晴らしいでしょうね。
逆に金銭が絡まないので、本当に人の気持ちが顕著に反映されます。
他の人から受けた恩に対し、きちんと応えなければ、このような社会は成り立ちません。
こう書くと、私達にはまだまだレベルの高い社会のように感じますね。
今は社会の方が追い付いていないので、肉体時間を拘束される仕事が多いのも事実です。
いわゆる会社や組織に勤めて「金銭という報酬を得る」方法です。
「金銭でのやり取り」は、実は非常に単純でわかりやすくて決着が早いのです。
しかし、この感覚をシッカリと学ぶことが重要です。
「感謝の対価」でなりたつ世界を確立するためには、
「人に対しての思いやり」や「人から受けた恩への恩返し」。
が当たり前で当然の世界になっているのですから。
実はこれ、「礼の体現」なんですね。
「礼とは、行をもって成す。」
礼とは行動にしてのみ示される。
という意味なのです。
口先だけや、心に秘めている思いだけでは、「礼」もしくは「恩返し」とは言いません。
受けた礼や恩に対し、自らがキチンと行動で示せること。
これなくして「感謝の対価」で成り立つ世界の確率は不可能なのです。
「金銭を報酬」としてもらっている今の世界では、
実は「礼」を「行」に表すことは非常に簡単です。
簡単に言えば、贈り物をもらったら、何か別のもので贈り物をお返しする。
それが「礼を行で表す事」なんですね。
「何や金かいな」。
って言われるんですが、「感謝の報酬」の世界で贈り物を頂く場合、
手編みの手袋、手袋の素材から手作り!!
なんてこと、ありえますよね。
「マジか! こんなんどーしたらエエねん!」
って正直なりませんか(笑)?
でも「金銭を報酬」とする世界では、
「手袋くれたから、傘でもかえしとこうか。」
となります。
非常に簡単ですよね。
ここで言いたいのは、「金銭を報酬」とする世界で、
「礼の体現、感謝の表示をキチンと行でする。」
ということなんです。
ここをしっかりクリアにしないと、次の次元に行く事は不可能なんです。
イップマンが言ってましたね。
「一番大切なのは、傍に居る人だ。」
妻、ウィンシンが死ぬことが分かり、武術ばかりをしていた自分は決していい夫ではなかった。
佛山の屋敷を取られ、着の身着のまま逃げ出して、
極貧生活を送った時も、命がけで亡命をした時も、
何も言わずに支えてくれた妻。
「何の礼も返せずに死なせてしまう」。
その思いが込められた非常に重いセリフだと思います。
「感謝の対価」で成り立つ「禮」でつながる世界の創造は
「金銭を報酬」にしている世界で、キッチリと「礼」を終了しなければならないのです。
皆さんは全ての「礼」を終了していますか?